☆買い負ける日本(9/2 日経)


 たこ焼きチェーン「築地銀だこ」を運営するホットランドは8月上旬、タコの輸入販売会社、アルバマールに37.5%出資、第2位株主となった。従来は一般の水産会社を通じ原料タコを調達していたが、スペインやイタリアとの購買競争が激化する中、独自ルートを確保する。BSEや鳥インフルエンザの発生で世界的に魚食が見直され、水産物の消費は増加傾向にある。政府は5月に公表した2006年度の水産白書で、マダラやサケを例に、「日本の買い負けが起きている」と指摘した。タコも例外ではない。安値を見込んで同社が新たな調達先にした中国にも争奪戦が波及、3月には最大20%のたこ焼き値上げを余儀なくされた。佐瀬守男社長は「安く売るには川上」を押さえるしかない」と話す。

 農産物にも同様の動きがある。カゴメは5月、ポルトガルのトマトペースト製造会社を買収。バイオ燃料用作物への転作でトマトの作付けが減り始める中、安全な原料を安定調達するためだ。種子の種類や農薬を使う条件を決めたトマトを契約栽培しており、来年以降は栽培量を増やす。


たこが悪魔の食べ物と欧米で言われたのも、もう過去の話。日本食に日本人の寿命の長さの秘密があると気付いた海外では、恐るべき勢いで日本食の材料の購買合戦が繰り広げられています。特に高級魚では日本企業の買い負けが続出している模様。水産大手4社の業績がさえないのもうなずけますね。

水産会社もそろそろ、業務の多角化を考えないといけないですね。ミートホープ問題もあり、すでに事業化している冷凍食品の部門にも安全面で逆風が吹いている状態。でも、発想の転換によって、十分挽回の余地はあると思います。例えば、きのうの記事でもふれた極洋のスシローへの資本参加。これは、極洋の外食産業への進出の意気込みを感じさせる記事だったと思います。すでに極洋は冷凍寿司の分野には進出しているので、スシローの店舗展開とうまく相乗効果を出して、冷凍寿司の海外での事業展開などに結び付けば、十分有望企業に脱皮できるのではないでしょうか。それから、私がもう1つ有望視しているのが、缶づめ部門。大地震がいつなんどき起こるか分からないこの日本。缶詰は防災食として必需品ですよね。それから、他国で災害が起こった時の緊急援助としても、日持ちがして栄養価の高い缶詰はうってつけだと思いませんか。それから、今、缶詰バーというのがはやっているのご存じですか。お店に珍しい缶づめがたくさん並んでいて、お客は好きなのを注文し、それをさかなにチビチビお酒を楽しめるバーです。かなりビジネスの匂いがしますね。そこでひらめいたのが、健康缶詰。付加価値をつけた缶詰、今でも色々ありますけど、もっともっと開発に力を入れて、大ヒット商品をつくれば、健康にもいいし、おいしいし、お母さんも一品助かるし、十分水産会社の収益に貢献できると思います。DHA強化などの缶づめはもうすでにありますので、コラーゲンとか、大豆とコラボしたイソフラボンとか、いろいろ候補はあると思います。OLの心をいとめる美容缶詰に的をしぼるのもいいですね。「食べるサプリ」とかキャッチコピーをつけたりして・・・。

 アサヒとカゴメが先日完熟トマトのカクテル、「トマーテ」を発表しました。共同開発商品の第一弾だということです。このように、このところ業種の枠を超えて手を組み、売れる商品をつくるという傾向が広がっているように感じます。水産、冷凍食品、製菓、乳業、酒、調味料、ジュース・・・。食品会社の枠組みをとっぱらった、M&Aや資本提携・業務提携の嵐が吹き荒れそうな予感がします。