「米高級衣料品専門店のバーニーズ・ニューヨークの買収をめぐり、アラブ首長国連邦のドバイ首長国政府系の投資会社が5日までに買収提示額を9億ドル(約1100億円)に引き上げた。これを受けファーストリテイリングも買収額を9億5000万ドルとする対抗案を提出。ドバイ側が対抗案を提示できるのは7日深夜までだが、交渉期限の11日まで買収条件の引き上げでさらに競い合う展開も予想される。」(8/6日経)この記事を読んでの感想・・・。ファーストリテイリングは確かに社運をかけた勝負に出たわけで、成長をめざす姿勢は評価できます。でも、こういう買収合戦になった場合、いたずらに金額ばかりがあがり、結局長い目でみれば負けるが勝ちだったなぁという場合が多いのです。特に今回の場合、6月にドバイの投資会社が8億2500万ドルで買収することが決まってたのに、割って入るようなことをしているし、相手がオイルマネーたっぷりのドバイというのもちょっと気にかかります。そして一番問題なのは、バーニーズがそこまでして手に入れる価値があるかということです。ユニクロの持ち味は「誰にでも手の届く価格でより丈夫な服を」ってことだと思うのに、バーニーズはちょっと路線が違う気がしてなりません。この投資がたとえば「中国で13億人すべての人にフリースを。」的なものなら応援したいのですが、下降ぎみのアメリカ経済も気になる中での今回の買収合戦は首をひねらざるをえません。「1の次は3。成長しなければ死んだも同然。」これが年商1兆円をめざす、ファーストリテイリング会長兼社長の柳井氏の口ぐせだそうですが、成長を急ぐばかりに拡大路線をまい進するのがそんなに大事なことでしょうか。足元をしっかりかためて、よりよい製品をつくり、新興国も含めより多くの人々に毎日着てもらえるようにすることがファーストリテイリングに求められている使命のような気がしてなりません。この買収合戦の行方、今後も要注目ですね。