混沌とした世の中に在って
その研ぎ澄ました心の音を探している日々に
やがて顔はやつれ果て
そしてまたそうやってはにかむことでごまかして
無理することにも慣れ過ぎて
自然ってどんな顔だったかも忘れてしまって
ここに在ることさえ忘れてしまいそうになって
それでもここに在って
不思議なものと思うのです
母という生き物となって
そういうことを思うことが時に重くのしかかる
しかし心はいつも憂いを探している気がする
そんなものはないのに
それでも探してしまう
そんな秋の予感が今日は心を吹いていた
そんな一日だった
明日は晴れるといい
桜 歩美