(記憶を留めておくために)


村山由佳著

星々の船

文春文庫


禁断の恋に悩む兄弟、他人の恋人ばかりを好きになってしまう末妹、居場所を探す

団塊世代の長男、そして父は戦争の傷痕を抱えて―。

愛とは、家族とはなにか。別々に輝きながらも見えない線で繋がる星座のように、

家族は「家」という舟に乗って無限の海を渡っていく。

心震える感動の短編小説集、第129回直木賞受賞作。

                               (背表紙から)




すごい。

すばらしい小説に出会えた。




家族それぞれの恋愛の悩みを生々しく、

大胆に書き、丁寧に丁寧に紡いでいく。


短編小説の形をとっているが、実は少しずつ繋がっている。

それぞれの章で主人公が変わることにより、

それぞれの違った視点で書かれる。

今までの章で分からなかった主人公以外の気持ちが

視点が変わることによって分かってくるのはドキドキ。



全ては母の死から始まる。

ある人にとっては妻で、ある人にとっては母で、

そしてある人にとっては義母で・・・

死をきっかけに、主人公達は自分の過去・現在を振り返る。




悩みの大きさに胸が詰まった。

苦しくて涙が出そうになった。


すばらしい作品。