最後の晩餐で食べたい物は、その時にならないと分からないアタイでも、最後に呑みたい一杯の酒なら即答できてしまう。
MINT JULEP-ミントジュレップ-
このBlogのタイトルにもなっている、このカクテルを呑みたい。冷えたコリンズグラスの琥珀色をしたカクテル。グラニュー糖の甘さとバーボンのほろ苦さ。そして、たっぷりと絞られたフレッシュミントが薫る最高に美味い一杯を呑みたいなぁ。
ミントジュレップは初夏のカクテル。
毎年5月第1週の土曜日に開催される、ケンタッキーダービーのオフィシャルドリンクとしても知られるこのカクテルが、アタイの1番大好きなお酒。
では、もし冬ならどうだろう?
冬ならば、迷わずNikolaschka-ニコラシカ-
ショットグラスを蓋するかの様にあるのは、高貴な婦人の帽子の様なレモンスライスとグラニュー糖。人差し指と親指でつまみ、ショットグラスに揺れる琥珀色の液体を一気に呑み干す。ニコラシカはベットの前のカクテルだと言う、ちょっと艶っぽい逸話もあるようで、ブランデーの甘い香りを緩やかに身体から放ち、高揚した薔薇色の頬でシーツをまとう。
そんなSEXYなカクテルを呑んで、まどろみの中で死んでいくのもいいかもなぁ。
それとも。
やはりマティーニかな?
マティーニと言えば思い出すのが、昔従兄弟と一緒に行った江古田のショットバー。カウンターに腰を下ろしたアタイが、メニューも開かずに即オーダーしたのはマティーニ。季節は桜の頃、カーディガンを羽織ったアタイの肩越しに、オーダーを聞きに来たマスターが『マティーニがお好きでしたら、こちらのカクテルはどうでしょう?今の季節をイメージしたカクテルで…女性が喜ぶと思いますよ』とニコリと勧めてくれたのは、マティーニをちょっとアレンジしたカクテル。
その名は、SAKURASAKURA-サクラサクラ-
程なくしてアタイの前に運ばれて来たのは、冷たいグラスに入った塩漬けのオリーブ…では無く、塩漬けの桜の花。よく、結婚式で飲む桜湯の中に入っている、シナシナっとしたあの桜の花が入ったカクテルグラス。
シェイカーを軽く振りながら、マスターが『上手くいくかな?ふふふ、ほらグラスの中に桜の花が咲きますよ。一瞬ですからね?花咲く瞬間を見逃さないで下さいよ?』と、イタズラっぽく笑って、そっとグラスの中に薄いピンク色のカクテルを注いでいったら…。
ふわり♪
グラスの中の桜の花が、ゆらりと揺れて花びらが開いた様に広がったの!
『わぁ!キレイ』
本当にキレイだったなぁ。カクテルのレシピは、ほぼマティーニと同じ。ドライジンとビターズン、そしてドライベルモット。そして香り付けで桜のリキュールが少々。桜色に揺れるグラスの中で、小さく可憐な花一輪。
そういえば、もうすぐ桜の季節。
今なら、最後の一杯はこのカクテルを選ぼうかな?
妖艶なほどの夜桜の下。
グラスの中にもサクラサク…。

