その後、仕事で独り立ちした夫は、とても真面目な仕事人間で、コツコツと夫の元で働いてくれる人も見つかり、順調に暮らしていました。
貧乏な頃は良かったのです。
休みの日に子守をさせられるのが、嫌だった様で、夫の仕事が軌道に乗った頃に
「お前が仕事やめて、俺が子守をしなくて良くなれば、お前の給料くらい、稼いでくる」
との事で、私は仕事をやめました。
家事にも子育てにも参加しなくなりました。
それでも稼ぐのは夫、その他のことは私。
で、分担出来ていたので、平和に過ぎていきました。
息子はスポーツ好きで、地域のチームに入り、上手ではないものの、他所のお父様方に教えてもらい、楽しく打ち込んでいました。
これは息子にとっては、とても良かったと思います。
「普通の」以上のお父様方と関われたので。
皆さんボランティアでコーチをなさる様なお父様方なので、育児にも熱心に取り組んでらっしゃいます。
何度か、うちのお父さんは他所のお父さんとは違うと、言っていた事もあります。
うちの夫は興味の無い事には、徹底して無関心です。
息子の試合も、小学校6年間通して、最後の試合を見に来ただけでした。
それも私が頼み込んで。
「俺が見に来たら、張り切って頑張るな」
と、言い、そう思ったにも関わらず、中学生になっても、試合を見に行くことはありませんでした。
夫は自分から息子と関わる事はしないので、私は色々画策して、年に2度のキャンプだけは、数年続けました。
キャンプ中は息子とサッカーをしてくれるので、息子が喜んだからです。
娘に関しては、娘が中3の頃、話しかけても無視されたと怒り、父親をやめると言い、全く話さなくなりました。
娘は受験でピリピリしていただけなのに…
女の子なので、夫と共通の話題もなく、それ以降、関わる事はありませんでした。
娘が話しかけても無視するのです。
子供以上に子供な対応でした。
私が息子のチームの役員が当たり、土日を息子の試合や、チームの雑事で潰れる様になり、夫の休日を夫と過ごす事が減り、顔を合わす事が減った事で、家庭内が平和になりました。
夫は自分を褒めてくれる人、持ち上げてくれる人としか、話せない人で、子供達は当然、そんな事はしないので、子供達と話すのは、夫にとって楽しくなかった様です。
同様に、学生時代の友達も夫を持ち上げたりはしないので、疎遠になり、夫の周りは夫の太鼓持ちばかりになりました。