初めて彼の実家に遊びに行く事になりました。
いつもデートは車の中で、助手席からしか彼の顔を見た事は無く、昼間に会うのも初めてでした。
「家、散らかってるけど」
と、笑った彼。
右側の歯が3本有りませんでした。
ちょっと驚きましたけど、若かった私は指摘する事は出来ませんでした。
そして彼の実家へ。
戦前から建っていると言う、古い二戸一の二階建てで、とても暗い玄関…
ガラスを多用しているお家でしたが、殆どのガラスは割れていました。
細い急な階段を登り彼の部屋へ。
二階は二間あり、長兄と彼の部屋が有りました。
二階にも数枚、襖の代わりの様にガラス戸が有りました。
グレーのコタツの上には、無数の酒瓶が置いてありました。
(集めてるのかな)
と、思いつつ。
そこから、彼の家に遊びに行くという、デートになりました。
しばらく通っていたのですが、次兄の彼女さんも、毎日の様に通っている様でした。
そんな時にふと気付いたのです。
彼女さんの靴が、全く動いてる気配が無い事に。
それが何日も続いたので、さすがに不気味に思い、
「お兄ちゃんの彼女、ずっとお兄ちゃんの部屋でこもってるの?」
と、尋ねてみました。
すると。
「家から出られへんねん。兄貴に殴られて、顔がボコボコで…」
(O_O)
「家のガラス割ったのも兄貴やねん。
オカンに車買うために貯めてた180万、使い込まれて…」
(O_O)
「大暴れして大変やった。
でも殴ったのは、他の男と遊びに行った彼女が悪いねん」
それは18歳の女の子の顔を、22歳の男がボコボコにする理由になるのか?
彼女の靴が無くなったのは、それから1週間後の事でした。
途中から、殺されてるんじゃ無いかと心配しました。