けんちんうどん


 

  けんちんうどん

 

山登りはニガテ

小学生の頃、秋の遠足といえば登山だった

裏山をひたすら歩いていく

 

なにがそんなに楽しいんだろ

苦しいだけなのに

目指す頂上は果てしなく遠くて

このまま逆戻りしたいなって

何度も思いながら足元ばかり見てる

 

「ヤッホー。アッホー」

と、みんなで叫んでる横を

ゼーゼー言わせながら頂上へ

 

疲れた~~~~っ!!

その場にしゃがみ

もう一歩も動かないぞ!って心に決める

 

お弁当を食べ終わると

心に決めたはずなのに下山が待ってる

 

登ったら下りる

当たり前のことだけど

どこがそんなに楽しいんだろ…

 

みんなについて行くのがやっとで

景色を見る余裕なんてなく

絶えず足元を見てた苦い思い出

 

去年秋、「筑波山に行こう!」と誘われ

ロープウェイで行くならと付き合った

 

 
 

 

登山では見られない流れる景色に感動した

「筑波山頂駅まで行こう」と言われ

その前に腹ごしらえといただいたのが

「けんちんうどん」だった

 

けんちん汁を食べたことがなくて

どうしても食べたくなった

 

野菜たっぷりで体にも優しいお味

お汁もしっかりいただいた

 

「いざ、筑波山頂へ!」

が、半時間でギブアップ絶望

お腹いっぱいで動けなくなっちゃった

 

「今度はケーブルカーで頂上に行こうね!」

と、約束して下山した


そう。次回も歩かないのよね…私てへぺろあせる