成長率が高い。





勝間和代&宮崎哲弥&飯田泰之 著『日本経済復活 一番かんたんな方法』


P.51~P.52


飯田 (略)俗説では、安定化と成長も矛盾すると思われていますね。景気が悪い時に時代遅れでダメな企業が淘汰されることで次の成長がもたらされる、という考え方です。だから、安定化しないほうが成長するんだ、という結論になる。


宮崎 シュンペータリアン的(*34)ゾンビ経済学(笑)。


飯田 ええ。シュンペーターの「創造的破壊」論と呼ばれたりします。不況は好況のための準備期間というわけです。ただ、実証研究、つまりは統計による研究(*35)を見たところ、その説は間違っていることがわかった。安定していたほうが成長するんです。





*34 オーストリアの経済学者シュンペーター(Joseph Alois Schumpeter 1883~1950)は創造的破壊による企業・産業構造の新陳代謝が経済成長の源泉であると指摘した。これを受けて、不況期の倒産によってその後の成長がつくられるという考え方を、シュンペータリアン、シュンペーター的と呼ぶことがある。


*35 ラミー(G. Ramey)とラミー(V. A. Ramey)は国際比較データを用いて、景気循環が激しい国では経済成長率が低いことを示した。またカバレロ(R.J. Caballero)とハマー(M. L. Hammour)は不況が企業の効率化や雇用の拡大を導かないことを実証的に示している。









ウィキペディアにも同じ事が書いてあったり。



経済成長 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B5%8C%E6%B8%88%E6%88%90%E9%95%B7
不況が経済成長に対して有する意義については、シュンペーターによる創造的破壊の理論が存在する。これは、不況による倒産や失業などの非効率な部門の淘汰こそが、経済全体の生産性を向上させるという適者生存の考え方である。これに対して米国の製造業を対象としたカバレロとハマーの実証研究では、不況が古い企業の存続にかえって有利に働くとされている。これは、不況時に新規参入できるのが、純資産の大きな企業に限られることによるものである。