clownのブログ

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グルッぽ内で行っている企画について書いています

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リーテンダルヴァ城―――

その城は、真っ白い島の中央にそびえ立っていた。

東の国と西の国の大陸から船で北方に数日航海した先にあるその島は、「北の国」と呼ばれていた。

一年中曇天が広がる極寒の地で、降り積もった雪が島全体を覆っている。
かつては住人もいたが気候が厳しく自給自足もままならない為、人々は東の国か西の国へ移住し、今では無人島となっている。



     ◆



リーテンダルヴァ城は、クリスタルの様な硝子の様な、材質不明の透明な石で造られていた。
いつ、誰が、何の目的で建てたのか等、何一つとして解明されていない。
その美しくも不気味な城に、奇妙な声が響き渡る。

「ウィーンガシャコーンガシャコーンwww迷子の迷子のアシュレイ先生ーwwwどこでちゅかーwwww」

大声を出しながら不規則な動きを交えつつ、ソーダ味は仲間を別れた広間から一番近い部屋へと探索へ向かった。

「ウィーンガシャコーンガシャ…ん?なんじゃこりゃ?」

目的の部屋の前に落ちている黒い石の様なものに気付き、ソーダ味は地面に這いつくばった。

「ん~~~~~~~?どーーーーーっかで見たような聞いたようなーーーー?」

そう言って石を手に取った瞬間だった。

… 何 モ カ モ 壊 ソ ウ ミ ン ナ 憎 イ ダ ロ ? …

「んっふぉぉぉぉぉぉ!ドス黒い真っ黒いモンで満たされるううう!wwwwww…って勝手に入り込んでんじゃねぇぞゴルァ!」

石から流れ込んできた真っ黒い何かに反応するも、あっさりとその石を投げ捨てた。

「うっせうっせヴァアアアアアアアカ!wwww言われんでもやるっつの!むしろヤって殺るっつの!www」

投げ捨てた黒い石にペッペッと唾を飛ばしながら言う。

「おっと忘れるとこだったーwwwアシュレイさーんアシュレイさーん、応答願いまーッスwwww」

本来の目的を思い出し、ソーダ味はその部屋の扉を開けた。

「…ヲ?」
「―――――っ!」

広い部屋の奥には、黒い蠢く何かで描かれた魔法陣があった。
陣の中央には、魔法陣を描く黒と同質の、液状のドロドロとした塊が蠢いており、その黒い何かに腰まで呑み込まれているアシュレイの姿もあった。

「HYAHAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!!!!!!ほらほらほらほらwwwwwwwいるじゃねーかwwwwwwww迷子の迷子のアシュレイ先生ー、サイボーグ係員がお迎えに来ましたよー!?wwwウィーンガシャwwウィーンガシャ プシューwww」

ソーダ味は歓喜の笑い声を上げながら身体を奇妙にくねらせ、部屋の奥へと進んでいく。

「無様な無様なアシュレイ先生ー今ズッポリ引っ張り上げますよーん!wwwwプシー!プシー!ガシャコーン!wwww」
「…邪魔が入ったか…」

胸まで呑み込まれたアシュレイが呟き、低音の呪文を紡ぐ。

「貴様は…それと遊んでいろ」

アシュレイが空を凪ぐように腕を振るうと、そこから黒い霧が吹き出した。

「ブフォォォウ!!ナナナナニすんのアシュレイ先生ー!!?」

全身に吹き付けてくる黒い霧をやり過ごしソーダ味が再び顔を上げると、アシュレイの姿はもう無かった。
魔法陣を象っていた黒い液状のものも、中央へと吸い込まれるようにズルズルと移動していき、最後には消えて無くなった。

「オヨヨヨヨー???wwアシュレイてんてードコ言っちゃったのーん?www恥ずかしがらなくてもいいのよーん?wwww」

魔法陣のあった床を調べてみるが、床には穴どころか傷一つ無い。

「ぐぬぬ…これってもしかしてもしかしなくてもアレなんじゃないのおおおおん?wwwwwウ・ラ・ギ・リ?wwwwwwおっほおおおおおおヤルじゃねぇぇのアシュレイ先生ーwwwwwwwココまで助けに来させといて手のひらクルーとかマジウケギャハハハハwwwwwwギャハハハ………は?」

のけ反って笑っていたソーダ味は、見上げた天井に複数の黒い影がいることに気がついた。
自分を見下ろす影達…。
それは、先程アシュレイが召喚した黒い霧が実体化したもの―――闇の眷族「リッチ」達の影だった。

「……………」

一瞬の沈黙。

「ンッフォオオオオオオオオオオオオウ!!!wwww新人さんイラッシャーーーーイwwww」

沈黙を破ったのはやはりソーダ味だった。
リッチを前にしても変わらない独特のテンションで話し続けている。

召喚された五体のリッチのうち、四体がその部屋から出て行った。
四体はそれぞれ下級魔族「グレイブフレイム」を召喚し、他の部屋へと狩りの対象を求めて城を彷徨いはじめた。

「ヤヴァイんじゃないヤヴァイんじゃないwwwwとうとう俺様の隠された秘密パゥワー出しちゃう時がキターーーwwwwww」

残った一体のリッチと対峙し、ソーダ味のテンションも最高潮に達する。
リッチがくぐもった声で呪文の様なものを唱える。

「フオオオオオオオオオオ!!!ガシャコンガシャコンジャキンジャキイイイン!!!遠からんものは音に聞ケエエエエエエ!!!近くば寄って目にも見グブォアアアアアアアア!!!!!」

変身ポーズの様なものを取りながら前向上を述べていたソーダ味に、リッチの発動した魔法が叩き込まれた。



     ◆



「ソーダあじさんっ!ソーダあじさんっ!」

名を呼ぶ女性の声に、ソーダ味は手を宙に彷徨わせた。
柔らかい感触の何かが手のひらに当たる。

「う~~~ん…この柔らかい感触…もしやこの世で最も心地よい二つの膨らみ…サイズはF以上キボンヌ…」

柔らかい何かを撫でまわしながらソーダ味は目を開いた。
手の中には、年老いた猫の姿があった。

「…ってBBAの猫かーーーーーい!!!!!!」
「勝手に撫でまわしておいて、失礼な子だねぇ」

ソーダ味に撫でまわされたキャンディの使い魔カルメラが、肩をトントン叩きながらため息を漏らす。

「ソーダあじさんだいじょうぶだった?みんなでたすけにきたよ!」
「ファアアアアア!!?誰にモノ言ってんだテメェに心配される筋合いナッスィイイイイインンwwwwww」

心配するキャンディに、ソーダ味はいつもの調子で言い放ち中指を立てようとする。

「やめろ下劣」
「あだっwwwww」

ベスに後ろ頭を殴られ、その行動は辛うじて阻止された。
室内には、キャンディとベスだけではなく城に捜索に来た全員が集合していた。
各々魔物と戦ったらしく、全員が何かしらの傷を負い表情に疲労の色が濃く出ている。

「ここが最後の部屋なのですが、アシュレイさんいらっしゃいませんね…」

ニコが部屋を見回し、アシュレイに関する手掛かりは無いかと探す。

「ンアアアア?アシュレイてんてーなら手のひらクルーしてさっさと退場されたっつーのwwwww」

ソーダ味の発言に、その場にいた全員が一瞬硬直した。

「そ…それどういう意味ですか!」
「どういう意味も何も裏も表もナッシンそのまんまだっつの!!!wwwお前らも黒いのに襲われたんだろぉ?アレ召喚したのもアシュレイてんてーだってのHYAHAAAAAAAAAAAAAAAAwwww」

聞き返すヨハネスに、ソーダ味は傑作のジョークを聞かせるように答えた。
一同が顔を見合す。

「え、えっとえっと…どーゆーこと?おばあちゃん…」
「つまりアシュレイさんが裏切って…闇に堕ちたってこと…ですか?」

小声でカルメラに聞くキャンディに答えるように、アイリスが言う。

「―――っ!大変!早く知らせないと…!」

ニコが手に持った分厚い魔道書を開き呪文を唱える。
魔力の風圧でページがバラバラと靡く書物の上に、白く輝く鳥が現れた。
メッセージを魔力で包み運ぶ魔法「メッセンジャー」で生まれた鳥は、ヒュッと突風の様な速さで外へと飛び立った。









~~~小説6・完~~~


作中に、

全脳摘出ロボトミー様がデザインされた魔道師、「ソーダ味」
みかぉう様がデザインされた魔道師、「キャンディ」
はと様がデザインされた魔道師、「ニコ」
霧野大佐様がデザインされた魔道師、「ベス」
祈織様がデザインされた魔道師、「アイリス=クロックワーカー」
シムロ様がデザインされた魔道師、「ヨハネス・カンパニュラ」

を、使用させて頂きました。