携帯電話を使って他の人と交流しながら遊ぶ「ソ-シャルゲ-ム」が昨今流行っているようだ。
最初は無料なので気軽に始められるが、熱中してくるとお金をかけないと次に進めないシステムに作られている。
新しい「ゲ-ムの形」が若者たちに受け、運営会社は急成長している。国内のソ-シャルゲ-ム市場は08年の45億円から、2011年には1171億円市場に急拡大しそうな勢い。
代表的な運営会社は「モバゲ-タウン」を運営する「ディ-・エヌ・エ-」とグリ-の2強。
両会社はこれまで自社製作でゲ-ムを開発してきたが、今年からオ-プン化に踏み切り、品揃えを揃える作戦で、ゲ-ム数を数十倍に!
そういった急成長の陰で子どもたちを巻き込むトラブルも続出。
一番多いのは、「無料」につられて「有料」に進み、多額の料金を請求されるケ-ス。
「アイテムを多数買ったら、通話料金と共に10万円の請求が来た」などというトラブルが絶えないらしい。
会員がサイト内で年齢などのプロフィ-ルを公開しているため、メッセ-ジのやりとりで同年代のなりすましなどが横行して性犯罪の被害なども増えているという。
携帯電話がこの世に出て来たときもそうだったが、生産者や販売会社は当初からそういったことは予見でたはずなのに、いつも後手後手の対策に終始する。
グリ-は去年から、16歳未満の利用者が1ヶ月に買える上限を1万円以内とした。
また、ディ-・エヌ・エ-も、18未満の利用者が3歳以上年の離れた相手とメッセ-ジが交換できない仕組みを導入したそうである。
しかし、そういった小手先だけの対策で前述したようなトラブルは解消できないだろう。
それ以上に問題なのは、考える力をコントロ-ルできない若者たちがそれに費やす時間の浪費の方がもっと深刻かもしれない。
現に小学生から大人に至るまで、四六時中携帯やPCの手放せない「ネット中毒患者」も出ていると聞く。
自分の部屋に入ったら無罪放免という家庭も昨今珍しくないため、中毒症状が出てしまった子どもたちは勉強どころではない。
「ケイタイ依存症」から「ネット中毒患者」へ。事態はより深刻な方向に進んでいる。
ツイッタ-も怪しい。明らかに仕事中と思われる良い大人が無意味な会話のやりとりをしているのである。
それが自営業者や会社のトップであればさほど問題にはならないかもしれないが、これが一般会社員や従業員であれば会社や組織に重大な損失を与えていることになりはしないか。
そんな節操のない社員や従業員を雇っている会社は哀れである。
「ソ-シャルメディア」にしても「ネット社会」にしても、便利さの陰にそんな「危うさ」を内包していることをちゃんと把握した上で利用しなくてはならない!
また、そういうことを会社や組織の従業員規則やル-ルを整備し、罰則規定も設ける必要があるだろう。