代表ブログ ー中華人民共和国が描く壮大な構想ー | スタッフブログ

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 今朝の日経新聞の第27面を見ていたら「新幹線効果 高鳴る九州」と題して、2011年3月12日に博多鹿児島中央間の257kmが最短2時間20分で結ばれると出ていた。


 一方同じ日経、こちらはベタ記事扱いで「最高時速350キロ、中国で世界最速の高速鉄道開通」(11月26日)と出ていた。


 それによるとこの鉄道網は、上海市と杭州市の202キロを約40分で結ぶ。総投資額は3600億円で、2012年には上海と北京間でも開業するとのこと。


 先日の長崎県中小企業家同友会の記念講演会で立教大学の山口義行教授が話していたことを思い出した。


 先生の話によると中国は近い将来「武漢」を中心に東は杭州・上海、北は北京からシベリア鉄道へ、西は重慶を通ってインドからヨーロッパへなどという壮大な構想を描いているとのこと。


 物作り大国の日本と言って自慢していたが今では完全に中国の方が一枚上手である。狭い日本国内で喜んでばかりいられない。


 ご承知の通り中国は国土も広く、その人口は驚異である。そして日本にはない資源もある。レアメタルに関しては世界一の埋蔵量を誇る。


 今は日本のトヨタやホンダがハイブリット車で先行しているが、これが電気自動車に代わったらどうだろうか。部品は現行の約半分ぐらいで済み、電気自動車製造に必要なレアメタルは豊富にある。


 その他にもある。情報検索会社は1位がグーグルで、2位がヤッフー、そして何と第3位には中国の「百度(パイドゥー)」がくるのである。


 このように中国は我々が知らないところで実力をつけ、技術革新力を背景に着々と世界制覇をもくろんでいるのである。沿岸部と内陸部の経済格差などの問題は山積しているし、民主化も進んでいない。


 しかし、世界一の人口規模を持つ中国は急速に国際競争力を身につけてきているので世界の驚異になることは間違いない。ひよっとすれば米国以上の経済力をつけるかもしれない。


 ただ、水資源が枯渇すれば中国の野望は崩れてしまう。黄河や揚子江を持っているといっても近年は水力発電や工業用水で大量に水を浪費していて畑や田んぼ、あるいは飲料水などで不足が出ている。


 長期的に見ると大中国と言えども、弱点はある。


 日本は元々資源がない国なので、ないものねだりをするのではなく、日本でないとできないことに今後は多くの時間と多くの智恵を結集して生き延びていくしかない。