どうも東おにぎりです。今日は医学部の大学でのお勉強について書こうかなと思います。医学部の勉強といって思いつくのは大抵二つのものでしょう。


1つは病気の発生とか治し方なんかを教授が話す座学
もう一つは採血の仕方や基礎医学の実験方法を実際に体験して学ぶ実習です。
座学に関しては今までの記事で何回か話してると思うので今日は実習について話します。




ブログを始めて結構経つのに、なぜ今まで実習の記事があんまり出なかったか。それは、単純に夏以降の実習が少なかったからです。


夏休み前の学期(春学期)にはふれあい実習という早期体験実習が毎週のように入っていました。病院に行って患者さんとお話ししたり、高齢者や妊婦の体験をしたり、つくばの研究室で行なわれている研究の内容を聞いたりするカリキュラムです。

ついこの間までただの高校生だった僕たちにとって、「ああ、医学部に来たんだな」という実感を持たせてくれる最初の実習でした。他の科目のレポートがめちゃくちゃ多いのに夜の6時まで実習があることもあって入ったばかりの時期は結構大変でしたけどね。

夏休みにはリハビリテーション施設や介護施設で実際に看護師や理学療法士の仕事を見学・体験することでこれまで知らなかった仕事の世界を見ることができました。



春から夏休みにかけては医療現場を早いうちから目にしてその経験から視野を広げようという実習がメインでした。そして夏休みが明けてから始まった「医学の基礎」の授業に伴った実習ではいよいよ実際に自分たちで手技を行う実習がメインになりました。


最近で言えば免疫学血液型判定実習感染生物学ウイルス・細菌実習なんかですね。

最近はとにかく実習が多い!

毎週水木金の3、4、5限は実習っていう週が4、5週ありましたね。レポートも書かなきゃなんでめっちゃきついんです。しかも化学のテストや免疫学の小テストが迫ってて首が回りません。


他の学部がどうかは分かりませんが、やっぱり医学部は実習も勉強もそこそこ忙しいですね。



さて、みなさんにお話ししたい実習は2つ。免疫学の実習と感染生物学の実習です。






まず免疫学。免疫学は体の免疫系統を勉強する分野です。白血球とかマクロファージとか聞いたことあるんじゃないですか?それです。
詳しくは話しませんが、血液型の判定って抗体とかが深く関わってくるので免疫の勉強として実習に組み込まれてるんです。



実は医学類一年生にとっての医療人としての、手技の第一関門がこの免疫学実習にあるんです。
それは、採血です💉。

まだ臨床の勉強は始まってないのでこの実習は採血の仕方の勉強がメインの実習ではないんですが、血液は自分たちのものを使うのでそれぞれのペアで採血をしなきゃならないんですね。

採血の仕方はビデオでみて覚えます。練習はありません。ぶっつけ本番で友達の血を抜きます。まさかこんなにサラッと採血をするとは思わなかったですね笑



ビデオを見終わったらすぐに実習室に移って実験開始です。僕は同期の女子とペアでしたが、僕の血管の方がかなり見やすかったので採血される側にまわりました。ペアの彼女は一発で採ってくれました。いいお医者さんになりそうですね。


実は採血ってやってみると最初は結構難しくて、中々取れずに苦戦するペアが半分以上でした。もう、何回も失敗されて腕が穴だらけになってる人なんてそこら中にいましたよ。

実習の写真もできれば見て欲しいなーと思うんですけど実習室内の写真とかは結構管理が厳しいので載せないでおきます。


採血で多い事故として迷走神経反射という聞き慣れない単語のものがあります。このブログを読んでいる方の中でも、採血されて貧血で倒れちゃった経験ある方いるんじゃないでしょうか?あれです。
あれは血が抜かれて減って貧血になっているわけじゃなくて、極度の緊張状態で針を刺されると頭に血が回らなくなって貧血になってしまうのが原因なんです。

(5年生になった東おにぎりが追記します。↑の「貧血」って言葉は正しくないですね。読み返してて、この頃はまだまだ医学生っぽく無い用語の使い方してるなと思いました。医学の勉強してない人にも分かりやすい様に「貧血」って言葉を当時使ったんだとしたらごめんね昔の僕。迷走神経反射は、針を刺される前とかに緊張して交感神経が優位になって、採血などが終わって安心した途端に交感神経のスイッチが切れて副交感神経に切り替わることで血圧がガクンと下がって頭に血がいかなくなっちゃうことで起きます。今は用語を簡単に説明してますよ。長くなっちゃいました。今は北茨城の診療所で実習中です。明日筑波に帰ります。おやすみなさい。)


実際にこの採血実習は毎年結構この症状で倒れちゃう学生が多くて、今年も結局血を抜かれた70人中10人くらいは貧血で倒れちゃったみたいですね。針を刺した側が過度の緊張で気持ち悪くなっちゃったっていう珍しい例も去年あったらしいです笑



あ、僕は全然緊張してなかったので大丈夫でした。



血液を採ったら、まあなんやかんやして血液型の判定ですね。僕はO型Rhプラスなんですけど、実験の結果を最初読み間違えていて「あれ?A型じゃね?」ってなってて焦りました。間違いに気づいてなかったら家族会議ものでした。








そして今日の実習も免疫学。詳しい説明は省きますが、血の中にどんな免疫細胞がいるかな?というのを解析する実習でした。(今日も採血やりました)

↑こんな風に教員の人が僕らの作ったサンプルを解析してくれました。この解析手法はフローサイトメトリーと言って、最近沢山色んなところで使われている手法らしいです。

この解析をできる機械がなんと一台5000万円。壊したらやばいので操作はさせてもらえませんでした。こんな高価な機械を4台フル稼働でやる実習ってすごいですね。高校の化学の実験なんかとは比べものになりまでん。
↑一台5000万円の解析マシーン






細菌学の話もしたかったんですけど今日はもう眠いので書くのはやめます。コレラとか赤痢の細菌とかインフルエンザのウイルスとかも平気で扱う実習だったんでブログにしたい面白いこといっぱいあったんですけどね。気が向いたら明後日くらいに書きます。







医学部の実習は大変ですけどやっぱり楽しいです。大学での学びはどこまで行っても天井が見えないのでそういう意味でも気合が入りますね。
これから大学に入る高校生は楽しみにしていてください。




それでは今日はこの辺で。さよなら〜👋