猿が人間になるについての労働の役割 他10篇



母親の書棚にあった、43年前に初版発行された経済哲学書。

先に紹介した麻生氏が自民党ならば、こちらは日本共産党独習指定文献「マルクス=レーニン主義の基礎理論についての文献」からのピックアップですw


エンゲルス、レーニン、マルクスの文献をテーマ毎にピックアップし、一冊にまとめた本なのですが・・・。

正直言って難しい!(><;)

まず日本の話でないのですから、当時の歴史的背景、他のそれぞれの著書を知っていないと理解し難い部分も多々あります。


表題の「猿が人間になるについての労働の役割」はエンゲルスが1876年に執筆した文章です。

自然が労働に素材を供給し、それを労働が富に変える・・・しかし労働はさらに無限にそれ以上のものだと彼は説く。

「言語」の発達がその最たるものです。

「労働」から言語の発達、頭脳の発達・・という功績を称えた後、後半は130年以上経った今でも、我々人間が考えなければいけない問題を提議しています。

地球温暖化、エコといった話です。

労働によって富を得た人間ですが、目の前の富しか得続けていないのです。

数十年、数百年、数千年後に与える悪影響まで念頭に入れておらず、目にみえる効果だけが考慮されていることに問題意識を提議し始めます。


「すべてこれまでの生産様式は、労働の当面のもっとも直接的な効果の達成をしか眼中におかなかった。」




絶版になってしまっていますが、古本屋さんなどで見かけたら是非100年以上前からのメッセージに指示するかどうかは別として、現代の自分の指針を見出してください。