私の青春時代がひとつ終わりました。
中学生、高校生の時に大ファンだった作家の氷室冴子さんが6日肺がんの為に亡くなられた。
氷室さんの代表作と言えば「なんて素敵にジャパネスク」「クララ白書」などでしょうが、私は中学生の頃に周囲でもとても人気だった「なぎさボーイ」「多恵子ガール」が好きだったなあ・・・。
挿絵がこちらも今でも大活躍されてる渡辺多恵子さんのイラストだったハズ。
「螺旋階段をのぼって」(画:香川祐美さん)という漫画原作をされていて、その作品は正直世間的には大ヒットとはならないのですが、両親の再婚で兄弟になった男の子を好きになってしまう義理の妹となる女の子が主人公・・・というベタな設定でありながら、内容がベタではなくて、私がこの主人公だったらこんな事言えるかなあ、とか、私にとっては14年間の人生の中なりに色々考えさせられるお話でした。
昭和60年7月その「螺旋階段・・・」の作者である、氷室冴子さんと香川祐美さんのサイン会が千葉であったのですが、14歳の私には千葉は一人で行くのは遠く母親に付き合ってくれるよう頼みこんで行けました。
憧れのホンモノの氷室先生と、漫画家を目指していた私には生まれて初めて見るプロの漫画家さんと握手もして頂き、サインと握手の列から外れた後感激で涙が止まらず母がちょっと困っていたのを思い出します^^;
その後氷室先生に3通程ファンレターを書きましたが、先生は多忙にも関わらず毎回お返事を下さいました。
ハガキで、氷室先生の似顔絵が真ん中に書いてあって、メッセージの書かれた風船が3つ程あり、2つは決まった文章であらかじめ印刷されているのですがひとつの風船だけ空白の所に、ちゃんと私からの手紙に対するお返事だったので、「ちゃんと読んで下さってるだ~っ」とますますファンになりました。
そうそう!私が高校で古文を選択したのも氷室先生の影響ですw
ジャンルは少女小説でしたが、歴史にもとても造詣が深い方で、戯曲などの脚本も書かれる方だったので、闘病されてるとは少しも知らなかった私は、その内また素晴らしい作品を書かれるのを心待ちにしていたんです。
とても温和な優しい微笑をされる方だったと子供ながらに記憶しています。
心からお悔やみ申し上げます。