Playlist後半は、LOVELYZの「幻想」の部分を担った楽曲を紹介しています。
[10] 인형
2ndミニアルバム「A New Trilogy」収録の耽美なワルツ。
同アルバムの発表に先駆け、Prologue FilmのBGMとして先行公開された。
部屋の隅で忘れ去られた人形をモチーフとして孤独や寂しさを表現した歌は、古今東西に数多くある。
しかしこの曲の場合、以下の四行が歌詞の背景をよりミステリアスなものとしている。
알아요 나를 닮은 그 애를
知っている 私に似たその子を
알아요 그 앨 닮은 내 모습
知っている その子に似た私の姿
TV 속에 춤추는 그 앨
TVの中で踊るその子を
난 멈춰 선 채 바라만 보죠
私は立ち尽くして眺めているだけ
「TVの中で踊るその子」をLOVELYZ自身と仮定した場合、語り部である人形は一体誰なのか。
今なお興味は尽きない。
[11] 절대, 비밀
EP.1で紹介した通りDAVINK氏による作品で、7枚目のミニアルバム「Unforgettable」に収録されている。
DAVINK氏が何年もあたためていた曲であることは前にも述べたが、AメロディのSuJeongとYeinが歌うパートで低い音域のギリギリを攻めつつ、曲の後半ではBabySoulの張りのある高音が冴え渡る展開も見せるなど、まるでLOVELYZに歌ってもらうことをずっと待っていたとしか思えない。
制作したあと何年もの間採用されずに陽の目を見なかったという「어제처럼 굿나잇」(昨日のようにグッドナイト)と言いこの曲と言い、DAVINK氏と巡り合えたことはLOVELYZにとって奇跡でもあり運命でもあった。
LOVELYZの歌詞は片思いをテーマにしたものが多いが、この曲も花のように咲いて砂の城のように崩れ去った恋について歌っている。
冒頭の一節は、繰り返し登場する重要なキーワードだ。
내게만 있던 일
私の中でだけあったこと
私の中でだけあったこと
아무도 모르는 얘기
誰も知らない話
誰も知らない話
片思いというモチーフ、そして「얘기」(話、物語)という単語がたびたび登場するという点で、この曲はデビュー曲「Candy Jelly Love」と一本の線で結ぶことができる。
しかしそこに浮かび上がってくるのは、片思いというストーリーの美しくも悲しい結末に他ならない。
Candy Jelly Loveの「いつか分かち合えると信じていた」話が、「誰も知らない話」として心の中に永遠に封印されてしまったやるせなさ。
その想いは、「Unforgettable」が結果的にLOVELYZにとって最後のアルバムになってしまったという挫折感にも重なる。
続く。