8月19日、ソウル特別市のオリンピックホールにて이달의 소녀(今月の少女)のデビューコンサート「LOONAbirth」が開催された。
(以降の文中では、이달의 소녀から抽出した子音ㅇㄷㅇㅅㄴのアナグラムㄴㅇㅇㄷㅅをアルファベットに置き換えたLOONAの表記を用いる)
2016年9月からメンバーを一人ずつ公開してきたLOONAが、このコンサートおよび翌日にリリースされた1stミニアルバム「++」をもって遂に12人の完全体としてのデビューを果たしたわけである。
LOONAの来歴についてここで詳しく紹介するつもりは無いが、その膨大なディスコグラフィーについてまずは説明しておかないと話が先に進まないだろう。
完全体としてのデビューに先駆け、LOONAは以下のように各メンバーのソロ名義のシングルアルバムおよび各ユニットのミニアルバムをリリースしてきた(デジタル配信のみの作品は除く)。
ちなみにLOONAは以下の12名のメンバーで構成されていて、
- HeeJin
- HyunJin
- HaSeul
- YeoJin
- ViVi
- Kim Lip
- JinSoul
- Choerry
- Yves
- Chuu
- GoWon
- Olivia Hye
さらにYeoJin以外の各メンバーはそれぞれ以下の3つのユニットを構成している。
- 1/3 (HeeJin, HyunJin, HaSeul, ViVi)
- ODD EYE CIRCLE (Kim Lip, JinSoul, Choerry)
- yyxy (Yves, Chuu, GoWon, Olivia Hye)
つまり、各ソロ名義のアルバムが12枚に各ユニットのアルバム及びリパッケージアルバムが5枚と、完全体としてデビューする前に既に17枚のアルバムをリリースしていることになる。
収録曲の総数たるや50曲を超えており、オーバーチュアやRemixなどを除外したとしても既に単独コンサートを開催するのに充分過ぎる楽曲が準備されていることがわかる。
このようにアルバムの枚数だけでも凄いことになっているわけだが、驚くことにこれらは全てCDとしてリリースされていて、更に各アルバムには以下のようにヴァージョン違いが存在する。
つまりCD作品として数えると各ソロアルバムが24枚、各ユニットのアルバムが10枚となる。
そして完全体の「++」が4枚加わるのだ。
各アルバムは1枚目のHeeJinソロから最新作の「++」に至るまで、158 x 218 x 15mmという外寸や表紙/背表紙/裏表紙のデザインなど一貫したフォーマットを保っている。
古典作品の再発売などでこのように統一されたデザインの作品群がリリースされることはあるが、新作をこれだけ発表するとなるとこの徹底ぶりはかなりストイックである。
ましてアルバムごとに解りやすいインパクトが重視される歌謡界に於いては異端の戦略であり、この膨大な量のリリースが短期的な回収や売り上げ枚数稼ぎなど眼中に無いことが伺える。
さすがにこれだけの枚数がリリースされているとCDショップで一体どれがどれなのか判らなくて立ち尽くすことになるが、そういう時は表紙に記載されている番号を確認すると良いだろう。
例えば上の写真で面出ししている2枚はともに「No.14」で、同一のアルバムであることが判る。
ソロ名義の各アルバムに関してはジャケットおよびブックレットの表紙、封入のトレーディングカードの絵柄などはバージョンごとに異なっているものの、収録内容は一緒である。
但し各ユニット作品についてはヴァージョンごとに収録内容も異なっていて、1/3の「Love & Evil」の通常盤および限定盤、そしてODD EYE CIRCLEの「Max & Match」の限定盤にはCDのみの隠しトラックが収録されている。
さらに、yyxyの「beauty & thebeat」に関してはタイトル曲「love4eva」のミックスが限定盤と通常盤とで異なるうえ、通常盤だけでも3種類のミックスが存在している(らしい)。
以上、アルバムの紹介だけで長くなってしまった(各アルバムの内容まで紹介し始めたら更に長くなる)が、とにかくこのようにデビューの時点で膨大なアーカイブを誇るLOONAが完全体として披露する初ステージやいかに。
EP.2に続く。