まるでスコールのように初夏を駆け抜けて行ったLOVELYZの「Wag-zak」活動が予告したのは2018年夏の記録的な猛暑の到来、ではなかった。
活動が一段落した7月3日、待望の夏の単独公演が同月28日と29日に開催されることが発表されたのである。
公演のタイトルは「Lovely Day 2」。
Lovely Dayは2015年12月にLOVELYZが初めて開催したファンミーティングのタイトルであり、今回の公演はその第二弾ということになる。
2017年1月の「Lovelyz in Winterland」以降単独コンサートの回数を重ねてきたLOVELYZだけに、このタイミングでコンサートではなくファンミーティングを開催するという発表には戸惑いを覚えた。
でも、そんなことは取るに足らない。
重要なのは、ポスターの写真に8人全員が勢揃いしているという事実である。
つい数日前までの混沌とした日々が遠い日の出来事のように感じられるほどの安堵を覚えた。
Wag-zakの活動が発表される前にこの写真が公開されていたとしたらどんなに心が平穏だったことかと思うが、今思えばそれさえもままならない状況だったのかも知れない。
などという詮索をしている場合ではない。
何しろ公演日は3週間後の週末である。
Lovely Day 2の会場はソウル特別市中区にある奨忠体育館。
奨忠体育館は約4500人のキャパシティを誇るスポーツ施設である。
完成したのは1963年と言うから、東京の日本武道館よりも歴史が古いということになる。
ちなみに2012年から2015年にかけて大規模なリニューアル工事を行ったそうで、音響は日本武道館とは比較にならないほど良い。
地下鉄の最寄り駅は3号線の東大入口で、5番出口から地上に出ればすぐ目の前である。
ちなみに地下鉄路線図では分かりにくいが、実は東大門歴史文化公園駅からも徒歩圏内で、なかなか便利な立地である。
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開催が迫るなか7月23日には第一弾Teaser、そして26日には第二弾Teaserとして「Bebe」のプラクティス映像が公開された。
Bebeは2015年12月にリリースされたシングルアルバム「Lovelinus」に収録されている曲であるが、最新アルバム「治癒」収録曲を除けばLOVELYZの歴代の楽曲の中で唯一コンサートでもTV放送でもパフォーマンスが披露されたことの無かった、まさに取って置きの一曲である。
待望のBebe初披露に期待も高まりつつ迎えた公演当日。
奨忠体育館に掲げられたスクリーンに並ぶ8人のテニスルックが眩しい。
などと感慨に浸りつつ写真を撮っていたらみるみるうちに雨雲が垂れ込めてきて、この直後猛烈な雷雨に見舞われることになる。
開演前に荷物を置きに急いでホテルへ戻ろうとしたものの、地下鉄駅の構内で暫くの間雨宿りを余儀なくされた。
雷鳴が響き渡る地上への階段を容赦なく滝のように流れ落ちる雨水。
その光景に慌ただしかったWag-zakの活動の記憶が重なり、今回のファンミーティングが驟雨のあとに戻ってくる夏空のような清々しい公演となることを祈った。
続く。