いよいよ国税にも「クレジットカード納付制度」が導入されます。
国税の納付方法は、現在、
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税務署、金融機関の窓口で現金に納付書を添えて納付する方法 |
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指定した金融機関の預貯金口座から振替納税する方法 |
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ダイレクト納付またはインターネットバンキング等を利用して電子納税する方法 |
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延納・物納(相続税・贈与税) |
国税の納付手段の多様化を図る観点から、ここに「インターネットを利用したクレジットカード決済による納付」が加わることになりました。
これは平成28年度税制改正で創設されたものです。
納付書で納付できる国税を対象としており、基本的に税目に制限はありません。
納税者がクレジットカード会社に納付手続きを委託し、クレジットカード会社がそれを受託した日に国税の納付があったものとみなして、延滞税や利子税等に関する規定が適用されます。
クレジットカードで税金を納めるメリットは少なくありません。
筆頭に挙げられるのが「時間が稼げる」ことです。
現金が引き落とされるタイミングが納期限より遅くなるため、資金繰りへの好影響が期待できます。
インターネットを利用することで現金を持ち歩かなくていいという安心感もしかりです。
また、クレジットカードを利用することでポイントが貯まるという旨味もあります。
デメリットは「手数料」がかかることです。
現行の地方税の取扱いと同じになるそうですが、東京都の場合、納税額1万円以下で78円、2万円以下で157円かかります。
資金繰りとの見合いが必要になります。
このほか、インターネット利用による情報の漏えいリスクも見逃せません。
いずれにせよ自己責任になるため、慎重な検討が必要でしょう。
クレジットカード納付の適用は、「平成29年1月4日以後に国税の納付を委託する場合」からです。
早くも、カード会社による顧客取り込み商戦が始まっているようです。
基本的にクレジットカードは、販売する側が手数料を負担すべきものなので、納税者が手数料が取られる意味合いが個人的にはよく分かりませんが、メリットもあるのも事実です。
来年からですが、皆さんも検討されてはいかがですか?
クレジットカードで納税できるようになることについて、どう思われましたか?