M&A・組織再編って何だか分からない人のための基礎知識⑧(第三者割当増資) | 体脂肪率4.4%の公認会計士 國村 年のブログ

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 皆さんは、『第三者割当増資』ということばは耳にしたことがあるのではないでしょうか?


 『第三者割当増資』とは、会社が特定の相手に増資を行うことです。組織再編上は、会社を支配するのに必要な株式数を引き受けることになります。



 『第三者割当増資』のメリットとしては、例えば、以下のようなものがあります。


  ①手続きが比較的簡単である。

  ②会社側で、自己資本を厚くでき、資金も入ってくる。

  ③会社は組織に変更はないため、会社経営の弊害が少ない。


 ①ですが、株主総会決議や登記などが必要となりますが、比較的簡単です。


 ②ですが、会社側の財務体質が改善され、資金も手にできます。


 ③ですが、資本金等や役員は変更になりますが、会社組織自体には変更はありませんので、会社経営にそれほど影響はないでしょう。


 

 一方、『第三者割当増資』のでデメリットとしては、例えば、以下のようなものがあります。


  ①時価で発行する必要があり、資金が必要である。

  ②100%子会社にはできない。

  ③既存株主の持分比率が低下する。

  ④時価とかけ離れた価額で発行した場合、会社や個人に課税が生じる可能性がある。


 ①ですが、時価で発行する必要があるため、時価が高くなってい場合、多額の資金が必要となります。


 ②ですが、既に株主がいらっしゃいますので、いくら引き受けようと、100%子会社にはできません。


 ③ですが、当然に引き受ける方の持分が生じますので、既存株主の持分比率は低下してしまいます。


 ④ですが、時価とかけ離れた価額で発行すると、贈与税や受贈益が発生する可能性があります。


 

 『第三者割当増資』のイメージは湧きましたか?