どうもこんにちは、mimoriです。
本日のネタバレ記事はコレ
毎週土曜日連載で、2022年8月6日現在ピッコマ・韓国版共に46話まで配信されています。
韓国・日本版は46話をもちまして第1シーズンが終了し、休載に入りました。
前回は、母のデビュータントの話を聞こうとしているところまで書きました。
今日はその続きです。
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「それは私の14歳の夏のことだったの。北部の領地は寒い日が多くて伝統的に夏にデビュータントを開くのが慣例だった。そうすればお客さんも多くて天気も晴れが多いし」
母は14歳のデビュータントの話をし始めた。
「しかし、何の運命の悪戯だったのか、私のデビュータントの数日前から梅雨が始まったの。もともと北部には雨があまり降らないのにね。梅雨のせいでデビュータントが完全にめちゃくちゃになりそうで、私は数日間泣いていた」
その気持ちが理解できた。
待ちに待った日に雨が降り続いたら、とても悲しいだろう。
母は穏やかな笑みを浮かべながら話を続けた。
「それに加えて、私のデビュータントパートナーを務めることにしていた、従兄弟のお兄さんが馬に乗っていて事故に遭い、足が折れてしまった。当然、彼は当日参加しなくなったし、パートナーもいない私のデビュータントがとても悲しくて、私はこっそり廊下に出て泣いていた。
でも、そのとき・・ある貴公子に会ったの」
「・・・・」
「雨のせいでお客さんもいないし、パートナーは怪我をして参加しなかた。完全にデビュータントが台無しになってしまった。という私の言葉に、その貴公子は困ったように眉をひそめた。そしてこう言ったの。
『雨を止めることはできないが、少なくともパートナーにはなれそうだね』」
・・・!
「その言葉にびっくりしてその人を見つめたが、パートナーになってもいいと手を差し伸のべてくれた。全然断ることができなかった」
母の顔には幸せそうな笑いが浮かんでいた。
「完全に台無しになったと思ったその日は、生涯最高の日になった」
「その時からだったんですか?」
私は母にいたずらっぽく質問した。
「お父様に惚れた日が?」
母は目をぎゅっとつむった。
「そうではない。その時、すでにその方は皇太子で、絶対に侮れない方だと思ったから。たとえ私のパートナーんなってくれたが、真夏の夢とだけ感じた」
運命は本当にわからないことだった。その短い出会いで、母と父が再会して結婚するまで、非常に多くのことがあったはずだからだ。
「しかし、予感がした。
いくら泣いていたとしても、初めて見る令嬢のために気兼ねなく手を差し伸べてくれたあの方の優しさだけは、目を閉じる瞬間までも決して忘れられないという予感が・・」
「とても素敵です」
母はただ笑うだけだった。
「でも、少しもったいない。あんなに綺麗なドレスなのに、もう思い出の中だけで消えなければならないということが・・・。もうこれ以上、誰も着ることがないだろう」
・・・!
それを聞くと、私は母を訪ねてきた理由を思い出した。
私はすばやく咳をたった。そして、母に向かって話した。
「お願いがあります、お母様」
「あら、どしたの?」
「お母様のデビュータントドレスを私が借りてもいいですか?」
「・・・?!」
母は驚いた表情だった。
しかし、わたsっは母の話を聴きながら、すでに決心したじょうたいだった。
「お母様のドレスを着て、私のデビュータントをしたいです。
お母様がまたその日を思い出すこともできます」
「でも、アイシャ」
「お願いします」
私は母にせがんだ。
「デビュータントは完全に君だけのためのものにならなければならない。デザイナーたちが素敵なドレスを作ってくれるはずなのに、あえてあの古いドレスを着る必要があるのだろうか。私のためだという気持ちは本当にありがたいけど・・」
私は首を横に振った。
「私はあの服が一番気に入ってます」
「アイシャ・・・」
「お母様とお父様の思い出が詰まった服ですから、そして全然昔の感じもしないんですよ。お母様がどれだけ大切にしてきたのか分かりました。私もとても気をつけて着ます」
母をそれを聞くと少し顔を赤らめた。内心では嬉しそうな顔だった。
「本当にそうなら、そのドレス君が持っていきなさい」
「え?ただ、借りるだけで嬉しいんですよ」
「どうせ私にはもう小さくなってしまったし。そのドレスに新しい思い出を重ねてほしいな。もうこのドレスはお前のだよ」
母はドレスを私に渡してくれた。私は大切にそのドレスを受け取った。
母が私の髪の毛を優しく撫でてくれた。
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いよいよデビュータントと夏至の宴会が近づいてきた。
ドレスを決めたあとは、デザイナーが自ら宝石をつけ、数カ所の修繕をしてくれた。
おかげで、もともととても美しかったドレスが、さらに洗練され華やかになった。
そして今日、待ちに待った夏至の宴会の日だった。
私は宴会の主催者を引き受けたので、デビュータントパートナーが他にいなかった。
あえて言うなら、一緒に宴会を主催する光の神殿側のルーン様が私のパートナーというか・・・。
普段私のパートナーを引き受けてくれた兄は残念がっていたが、私は大丈夫だった。
なんと、今日私はルーン様に祝福されるのだ。
とても光栄なことだ。
明け方起きて、綺麗に体を洗い、綺麗に飾っていた私はウザが持ってきた宝石に言葉を失ってしまった。
「今夜これをつけるの?」
「はい、皇女殿下!」
乳母はにっこり笑った。私の前には見ただけでも重く見えるダイヤモンドティアラとネックレス、イヤリング、ブレスレットがあった。
首をあげられるだろうか・・。
隣にいた侍女長が嬉しそうに話した。
「皇女殿下が受け継いだリテオン公国のダイヤモンド島から出た最も質の良いダイヤモンドで作られたものです。全く負担になる必要はありません」
とはいえ、これはやりすぎだと思った。
ところが、まだ驚くべきことが残っていた。思ったよりずっと軽かった。
「皇帝陛下が特別にこれらの宝石に軽量化魔法をかけました。重くないですよ」
「・・・・・」
宝石だけでもすごい価値なのに、軽量化魔法までかかっているなんて・・。
ドレスと宝石を見ると、行事が目の前であることが感じられ緊張した。
午前中は船遊びが行われる予定だったが、私はあえて出かけなかった。
私は神官を迎えたり、デビュータントの準備をした。
神殿の馬車が到着するやいなや、神官たちを一人一人出迎えた。
この儀式は、私が皇女でもあったが、同時に聖女でもあったから。
「聖女様、お会いできて嬉しいです」
私は彼らに微笑みかけた。
もちろんその中にはルーン様もいた。
私はルーン様をじっと見つめた。彼と私は宴会の主催を引き受けることになったから。
「今日一日よろしくお願いします」
私の話にかれは頷いた。最も重要なことは彼と私が親しい姿を見せることだった。
現在、光の神殿と皇室は緊密な協力関係を結んでいるから。
午前はそのように新刊をもてなし、昼食を終えたあと、午後は慌ただしく着飾ることに集中した。デビュータントで最善の姿を見せるためだった。
ものすごい宝石セットを全身に飾り、母から受け継いだデビュータントドレスを着た私は千軍万馬が来ても怖くないと思った。
そしていよいよ宴会が始まる・・・・
つづく・・・
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ドレス問題がようやく決着。
皇帝と皇后の出会いは、ある意味運命的な感じはしますね。
そしていよいよ宴会が始まります
当面は週1,2回の不定期更新になります。
またよろしくお願いします。
それではまた!