どうもこんにちは、mimoriです。
本日のネタバレ記事はコレ
毎週土曜日連載で、2022年7月2日現在ピッコマ・韓国版共に46話まで配信されています。
韓国・日本版は46話をもちまして第1シーズンが終了し、休載に入りました。
前回は、ルミナスがアイシャの元に再び訪れ、ルミナスは人間での身分で神官になることを告げました。
今日はその続きです。
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「入ってもいいかな?」
彼は滑らかな歩き方で部屋に入った。
なぜか彼が入ってくるや否や、部屋の中がいっそう明るくなった気がした。
ちょうど侍女が新しい茶碗を置いていったおかげで、彼にもてなすことができた。
「よろしかったら召し上がりますか?粗末なもてなしで申し訳ございません、ルミナス様」
「関係ない」
彼は私の前に座った。
テーブルに横になって昼寝していたルーが、いつの間にか起きてルミナス様にぴったりくっついた。彼はそんなルーの頭を撫でながら優雅にお茶を飲んだ。
「おいしいね」
「久しぶりにお会いできてとても嬉しいです
あ、そういえば気になることがあったんですが・・・」
「なんだろう」
「あの時馬車で、どうして実態を現していたんですか?」
「好奇心が湧いて」
またでた。「好奇心」 私は瞬きをした。
「どんな好奇心ですか?」
「あの時君が、『お兄様』という存在はとても大切だと言ったんだ。
あなたにとって大切な存在はどんな人なのか、好奇心が芽生えた」
「そっ、そうだったんですね」
戸惑いを隠すためにお茶を飲もうとしたが、私の分のお茶はもうなくなって久しい。
気まずい沈黙が流れた。
ルミナス様は私と違って、とても平然とした顔をしていた。
「そういえば、神殿の生活はいかがですか?不便な点はありませんか?」
「ない」
「あれ、神殿も宴会の準備で忙しくなかったですか?ここは宴会の準備でとても忙しいんですよ」
仕事の話をしたら少し落ち着くことができた。
私は宴会について説明した。明かりをつけて船遊びをして、宴会をしらいてその話を聞いていたルミナス様はかすかに微笑んだ。
「楽しそうだね」
「そ、そうでしょうか?」
彼の笑顔を見るのが好きで、私はへへっと笑った。
そのあとも私とルミナス様はと色々な話をした。あの絶壁についての話など。
ルミナスは、あの絶壁にたまに行ったりすると話した。
大陸で一番人間の手が入っていないところだからきれいで、楽だとか?ところが私はそこで思わぬ事実をしることができた。
「私が見た夢はルミナス様が作ったんじゃないんですか?」
「私としては初めて聞く話だね」
「・・・・」
それじゃあの夢は何だったんだろう?私を見ていた彼はそっと言った。
「もしかしたら君の気運と私の気運が反応して、予知夢のようなものを見るようになったのかもしれない」
「そんなこともあるんですか?」
「そうだ、そういえば君が裸眼で精霊を見ることも驚くべきことだ」
精霊王である彼なら、私がすべての精霊を見ることに対する秘密もすべて解くことができると思ったが、そうでもなかったようだ。
「・・・かなり前に聞いた話があるんだけど」
「え?」
精霊王である彼が随分前に聞いた話は一体なんだろうか。
「どんな話ですか?」
彼はそんな私をじっと眺めた。わからない期待感が体の中を埋め尽くした。
そして短い沈黙の後、彼は口を開いた。
「もう行かないと」
「・・・え?」
彼の言葉に私は一瞬気が抜けてしまった。
忙しいことでもあるのか、ところが、その言葉と同時に部屋の外から聞き慣れた声が聞こえてきた。
「みんなアイシャの側におらず、なんで外に出ているんだろう?」
兄の声だ、
私はとっさにドキッとしてしまった。
「アイシャ皇女殿下は一人でいたいとおっしゃいました」
「はい、それで私たちはここで待機していました。暇つぶしをしながら・・」
「なに?」
兄の声には大きな当惑がこもっていた。
「何かあったんじゃないよね?」
「それはなかったようですが・・・」
私は慌てて席を立った。それを見てルミナス様は余裕のある声で言った。
「もう行かないと」
「ああ、それが・・・」
今日彼は実態を明らかにしていない状態だった。
「・・・申し訳ありません」
「別に!今日のティータイムは楽しかった」
彼の言葉と同時にトントンと部屋のドアを注意深く叩く音がした。
「アイシャ、入ってもいいかな?」
「じゃ、またね」
「あ、はい。気をつけて帰ってください」
私は彼を見送ることもできず、だからと言って、イシスお兄様に答えることもできず、戸惑った。
ルミナス様はテラスのドアを直接開けて日差しの間から消えた。
その姿がとても印象的で、私は答え忘れてしまった。
もう一度戸が叩かれた。
「アイシャ?」
「あ、はい、はい!入って来てください」
するとドアが開いた。
その後ろには当然のようにイシスお兄様が立っていた。
兄は少し心配そうな顔をしていた。
「アイシャ何かあったの?どうして一人でいようと・・・」
「たいしたことないです、お兄様。ちょっと待って、宴会について静かに考えたかったので」
私は慌てて笑い、平気なふりをした。
兄は私の話に答えなかった。その代わり、私が座っていた席を眺めただけだった。
なにか変なことでもあるのかな?
怪しげに彼の視線に沿ってテーブルの上を眺めたが、次の瞬間私の座った席の向かい側にルミナス様の座った席に空の茶碗が一つ残っていたからである。
その茶碗は他の人が使った痕跡がはっきりしていた。
「・・・アイシャ」
「・・・え?」
「ここに誰か来たの?」
私は沈黙してしまった。
そんな私の目に入ったのは、ティーフードを食べていたルーの姿だった。
「ルーと一緒にティータイムをしていました」
クッキーを半分ほど口に加えたルーが目を丸くした。
だけど、どうしよう・・。
ルーもティータイムに参加していたから決して嘘ではないだろう。
「たまにこうやってルーとティータイムをする時があります。そうでしょ?」
ルーも頷いた。すると兄が目を丸くした。
「ルーと一緒に?」
「はい、はい!ルーはいいティータイムの友達ですからね!」
私はにっこり笑った。
・・・ばれてないよね?
私が心の中でハラハラしていた時だった。兄の表情がほぐれた。
「何だ、そうだったんだ。びっくりした。君が一人でいることは珍しいから」
「お兄様も、私に会う人がいないことをご存知じゃないですか」
話したら悲しい。そうだよ、私友達あまりいないよ。
「ところでお兄様はどんなご用件ですか?」
「遊びにきたんだ!」
私は言葉を失ってしまった。
お兄様も遊ぶ友達がいないのかな?
私の気の毒なかを見たのか、イシスお兄様はすぐに話を続けた。
「最近、お前がやる宴会だとかで忙しいじゃないか。だから顔を見たのも随分前な気がして、こうやって私が直接来たんだ」
私が首を縦に振ると、彼は悔しそうに頷いた。
「子供の頃の愛車は、兄しか知らない妹だったのに、歳を取ったらお母さんを全然探さなくて悲しいね!」
「私がいつそんなことをしたんですか?」
「いつも私の後ろだけをちょろちょろついて回っていたじゃないか」
「それはお兄様でしょ?」
強いて言えば、一日おきに内宮を訪れるのは兄の方だった。
むろん、そのような兄の訪問がうれしくなかったら嘘になるが。
私の幼年期は兄と母、父で占められていた。
「一人でいると退屈じゃない?私と庭園でも散歩する?」
「え?お兄様も忙しくないですか?聞くところによると、すべきことが多いと言っていたのに」
「君と散歩するじかんくらいはあるよ」
私は少し悩んだ。
さっきルミナス様がお越しになったおかげで、夏至の宴会のことがまだ残っているのだ。しかし、私はすぐ悩みを投げ捨ててしまった。
ちょっと散歩をするほど仕事がたくさんあるわけではない。
「はい、そうしましょう」
私の話に兄がにっこり笑った。
夏のひまわりにも劣らない美しい笑顔だった。
つづく・・・
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ルミナスとティータイムを過ごしていたアイシャ。
ルミナスが随分前に聞いた話・・と言うのが気になりますね。
とはいえ、イシスはアイシャに大して過保護すぎる!
一人でいるっていうのもダメなのか・・・
徐々に書いていきますが、当面は週1,2回の不定期更新になります。
またよろしくお願いします。
それではまた!
6月20日発売予定