どうもこんにちは、mimoriです。

本日のネタバレ記事はコレビックリマーク

 

もう一度、光の中へ

毎週土曜日連載で、2022年7月2日現在ピッコマ・韓国版共に46話まで配信されています。

韓国・日本版は46話をもちまして第1シーズンが終了し、休載に入りました。

ネタバレ記事は、別荘から戻ってくるところから書いていきます。

_____________

 

別荘からゲートまでの道は数時間にも及んだ。

その間、私はルミナスさんと少しずつ話を始めた。

それによって知ったことは、ルミナス様が人間たちにかなり関心があるということだった。

 

友達も、家族も、大切な存在も知らないって・・私は思わず彼を眺めてしまった。

彼は永遠を生きるという精霊王だ。

彼は私のことを完全には理解できないのだから、私には彼のことを完全に理解できない。

 

でも、友達になることにしたから、私は彼についてもっと知りたかった。

彼は、人間の気持ちがわからない割には、熱心に私の話を聞いてくれた。

 

「これからも、こんな風に私についてくるつもりですか?」

 

私としてはかなり控えめな質問だった。

彼は怪訝な目で私を眺めた。

 

「そうしてはいけないのか?友達になると言ったではないか」

 

彼が人の世界の常識をよく知らないとは・・・私はずきずきと痛む頭を押さえた。

まだ結婚もしてない私が、身分を知らない男性と一緒にいる姿を見せたら・・・。

 

皇居が大騒ぎになる!

 

驚愕のあまり倒れるかもしれない。特に私のお兄様が!

不安な想像に少し怯えてしまった。

いや、身分を明かすとしても問題だ。ルミナス様が人間の後をつけていると言ったら、全大陸が揺れるだろう。

 

「友達だからといって、いつも一緒にいるわけにはいきません。誰にでも私生活というものがありますから」

 

「私生活?」

 

「はい」

 

「人間は複雑だね」

 

精霊は単純すぎるのかもしれないと考えていると、彼は私に質問をした。

 

「それではどうすればいいのだろう?」

 

「え?」

 

「君と一緒にいるためには」

 

私は彼のことばに顔が赤くなるのを阻止しなければならなかった。

あれはただの友達としての質問にすぎない!

 

「時々遊びに来る程度ならいいんじゃないですか?あ、そして、身分もはっきりしていればもっといいですし。私は皇女ですから」

 

「・・・わかった。それなら人間界の身分を作ってくる」

 

 

何を言ってるのだろう?

彼が言う人間界の身分はなんだろう?

でも、彼は精霊王だから自分でちゃんとするだろう。

 

この時、考えるのをやめてしまった私はしらなかった。

彼が後日身分を作ってきたのである。

 

私は窓から外を眺めた。ゲートへの道は着実に近づいていた。

 

 

_____________

 

南部ゲートを通り、首都のゲートに着くやいなや新たな問題が生じた。

ゲートの魔法使いたちと侍従たちのざわめきが聞こえた。

不思議な感じで窓を軽く叩く音が聞こえた。ドアを開けると、近づいてきた護衛騎士が私に説明をしてくれた。

 

「お兄様がいらっしゃったの?」

 

「ええ、殿下を迎えるために」

 

私は嬉しくてたまらなかった。首都のゲートは皇居から少し離れた森に建っている。

お兄様も忙しいはずなのに、わざわざ予定を合わせ迎えにきてくれたのがとても嬉しかった。

 

早く行こう!

窓を閉めて、馬車から降りるための手筈を整えた。

ルーは私の方に飛んで座った。そんな私を見る人、いや、精霊がいた。

 

「非常に浮かれているようだね」

 

「私のお兄様が、私を出迎えにきてくれたそうです。早く行ってみようと思います」

 

「彼は君の大事な人なのか?」

 

「それは・・・当然でしょう」

 

恥ずかしくて顔が赤くなってしまった。

 

「お兄様は私にとって、誰とも代えられないとても大切な方です」

 

「ふむ・・・」

 

彼の答えを聞いて、私は素早く馬車から降りた。

前方には馬に乗ったイシスお兄様の姿が見えた。

 

「お兄様!」

 

数週間ぶりに会った彼の姿だった。

私の声を聞くと、彼は馬からひらりと降りた。

 

「アイシャ!」

 

側から見たら、数年ぐらい離れていたかと思うかもしれない。

彼は慣れたように私をぎゅっと抱きしめてくれた。

これ以上私が子供でもないのに、それでも久しぶりに会って嬉しかった私はただへへっと笑ってしまった。

 

「元気だった?」

 

「はい!お兄様はどうでしたか?」

 

「私ももちろん元気だったよ。南部がよかったみたいだね。顔色がずっと良くなった」

 

「とても素敵な場所でした。お兄様もいつか一緒に行けたらいいですね」

 

「いつか時間を作るから、ぜひ一緒に行こう」

 

「お兄様やお母さま、お父様のためにお土産もいっぱい買いました」

 

「そうなの?どんなものか気になるね」

 

久しぶりに私に会って、お兄様もすごく浮かれていたようだった。

彼が笑いながら話した。

 

「一緒に馬車に乗って皇居まで行こうか」

 

そう言ってお兄様は馬車に向かって歩き出した。

!!

今馬車の中にはルミナス様がいらっしゃるんですが!

 

私が何か言う前に、お兄様は私の手を握った。

 

「早く行こうよ、お母様とお父様もあなたを待っているよ」

 

大丈夫だよね・・?どうせルミナス様は人目には見えないはずだから。

 

そして、お兄様が馬車に乗ろうとしてドアを開けた時、次の瞬間、彼は強張ってしまった。

 

私は馬車の中を見回した。

馬車の中には何の異常もなかた。

ルミナス様がいるけど、どうせ人間の目には見えないから・・。

 

・・しかし、それは私の錯覚だった。

 

 

「アイシャ」

 

「はい?」

 

「アイシャ?」

 

「?」

 

「この紳士の方は誰なの?私としては初めてお目にかかるようだね」

 

「え?」

 

ルミナス様は、イシスお兄様の前で足を組んで座っていた。

彼の身分を知らないイシスお兄様なら、十分生意気に見えることもできる様子だった。

でも、お兄様にその姿が見えるはずがないんだけど・・。

 

召喚された精霊は一般人でも見ることができる。

召喚者の魔力が精霊をこの世界に実体化させる絆になるから。

しかし、唯一の例外があるとすれば、それは精霊王だ。

この世界のすべての自然を司る彼らは、強いて召喚されなくても自分の姿を他人に見せることができた。

 

「その・・それが・・・」

 

私はルミナス様を見て、イシスお兄様を見た。

 

どう説明すればいいのか・・。

私が慌てていると、イシスお兄様は首を振った。

 

この方が誰なのか、エルミール帝国を守ってくださる光の神だ。しかし、その招待を知らないお兄様としては失礼を犯すことになる可能性がある。

 

この方は帝国を守護する光の神、ルミナス様です!これから仲良くしてください!

 

こんなこと言うわけにもいかないし・・・

 

「ル・・・」

 

「・・・・ル?」

 

「ル、ルーンさんです」

 

私は必死で言い訳をした。

 

「いつの間にか一緒に馬車に乗るようになりました。悪い方ではないんですよ」

 

「アイシャ・・・」

 

お兄様が私をじっと見た。

帝国で指折り数えられる剣士であるお兄様の目はとても鋭かった。

しかし私は彼がなにも気づかないことを切望した。

 

「お願いだから気づかないで!」

 

説明するのがとても困るんだよ・・。

 

「まさか、別荘であの人に会って一目惚れしたとか?それで首都まで一緒に来たとか?」

 

「はい?」

 

私は思わず声を張り上げた。今度は私の顔が赤くなったり、青くなったりする版だった。

 

「そんなことはないよ!」

 

どうしてあえて神、いや精霊王に一人の人間が恋慕を抱くことができるのか。

目の前がぐるぐる回るようだった。

 

ところがその時・・・

 

「私はルミナス」

 

ルミナス様の声が私たちの間に響き渡った。

 

「・・・・え?」

 

お兄様の表情が変だった、彼の目はまるで狂人のようだった。

お兄様はルミナス様の姿を頭から爪先まで見ていた。

 

ああっ、お兄様は今、不経済を犯しているんです!それにルミナス様だってそんな言い方したら信じるはずがないでしょう!

 

私は内心悲鳴をあげていた。私の苦悩する姿を見て、ルミナス様は楽しそうに口元をあげていた。

 

「・・・ルミナスだって?今ふざけてるんじゃないよね?」

 

お兄様の顔が強張った。神の名前を人間につけることは厳しく禁じられていた。

だから、今ルミナス様が自分がルミナス神だと紹介したのと同じだから・・

 

どうしよう!

 

状況が悪化しつつあるのが感じられた。

どう弁解したらいいのか頭の中で一生懸命考えていると、ルミナス様の声が聞こえた。

 

「・・・・の信徒といえば理解できるかな?」

 

「つまり、光の神官ということか」

 

「そうとも言えるね」

 

ルミナス様は交互に私とお兄様を見た。

彼はこの状況が大変興味深いようだった。

 

身分を作ると言うのは、そういう意味だったのかな?

 

私はぼんやりと心の中で考えた。

確かに、彼は光の神田から、一番簡単に作れる人間世界の身分とは神官だろう。

 

「アイシャ、あの人をどうやって知ったの?」

 

「え?あ、それは・・ここにくる途中、神殿に行くと言うので乗せて差し上げることにしました」

 

「他の馬車もあるじゃないか」

 

「しかし、私が招待したお客様であり、また同じ光の神様を祀っている方ですから・・。貴重にもてなしますよ。ははっ・・・」

 

「それで君はずっとここに座っているつもりなのか?」

 

「それなら?」

 

「別の馬車で行こう」

 

お兄様はw私の横に座った。

 

「馬車を空けるから、ゆっくり一人でいくように」

 

「それはいやだ」

 

ルミナス様は目を細めた。気に入らないと言うような目つきだった。

私はそわそわと二人の様子を見た。

皇太子の兄にぞんざいな言葉を使う神官はありえない。

 

私はお兄様が指摘するのを恐れていた。

だからと言って、ルミナス様に敬語を使ってともいえない。

 

「私も聖女と一緒にお話がしたくてね」

 

聖女だなんて・・。私は顔を赤らめてしまった。

彼の前で聖女と直接呼ばれたので恥ずかしくなった。

 

私とルミナス様を交互に満ちたイシスお兄様の表情はなぜか再び険しくなってしまった。しかし、彼は窓を開けて使用人に大きな声で言った。

 

「首都の光の神殿にできるだけ早く行こう」

 

「はい、殿下」

 

御者は反論もせずに馬車を出発させた。

 

「アイシャがあなたを送ることにしたなんて、神殿に先にいくよ。お客さんを無視するわけにもいかないし」

 

しかし、その話をするイシスの顔は明白に不満を持っていた。

アイシャはルーを撫でながら二人の顔をうかがうばかりだった。

 

馬車はついに神殿の前で止まった。

同時にイシスお兄様はルミナス様をじっと見つめ、早く降りろと目で言っていた。

 

とにかくルミナス様は終始一貫して余裕だった。

彼はお兄様が指摘する代わりにゆっくりと席を立った。

 

「また会おうね」

 

「あ・・はい。ル・・・様」

 

私はお兄様の顔色を伺いながら答えた。

私に挨拶をした彼は、後ろも振り向かず馬車から悠々と降りた。

誰のエスコートも受けなかったが、とても優雅な姿だった。

 

彼は本当に神殿の中に消えた。

 

 

・・・また会えるよね?

 

 

 

つづく・・・!!

 

 

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余裕たっぷりのルミナスとルミナスとは知らないイシスのやりとりをハラハラしてるアイシャのシーンは目に浮かびますね。

イシスを信用してるなら、隠す必要はないんじゃ・・とは思いましたが。

 

今日から徐々に書いていきますが、当面は週1,2回の不定期更新になります。

またよろしくお願いします。

 

それではまた!

 

 

 

 

ベル6月20日発売予定

 

 

 

 

 

 
 

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