どうもこんにちは、mimoriです。
本日のネタバレ記事はコレ
毎週日曜日連載で、2022年5月3日現在ピッコマ・韓国版共に85話まで配信されています。
韓国・日本版は85話をもちまして第二シーズンが終了し、休載に入りました。
韓国では6月中旬頃に連載再開と、作者さんのTwitterで発表されていました
ピッコマの再開はそれから3ヶ月ほど後になると思うので、秋くらいには再開されるのではないかな?と思います。再開まで待ちましょう
今回から外伝のネタバレです。
外伝2は、本編最後から5年が経過しています。今回で外伝完結します!
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「・・・誰かが魔物狩りを助けることを話さなかった件、申し訳ありません。
初めは迷惑かと思っていました。その後は特に姿を表さないので信じませんでした。実はあまり知りたくないこともあります」
「なにを?」
「生きて、まだ私のそばをうろうろしていたこと」
まさかと思ったが、今日会った時は本当にびっくりした。
イクリスは死んでも生きても、私には気難しい存在だった。
しかし、とにかくそのように利用されて死なず、それに加えて記憶まで失ったなんて、かえって良かったと思った。
彼がまともに人生を送る機会を私が剥奪したのではないかという考えが、常にげのように心に引っかかっていたからだ。
「今日イクリスに会ったのは本当に偶然でした。月影花を探しに行ったら、魔物が和現れて助けてくれたんです」
「月影花?」
「はい。あの時、生きていて彼は記憶を失ったみたいです」
『月影花』に関心を持っていたカリストは、私が再び話を始めると眉をひそめた。
「記憶を失ったというやつが隠れて君を追いかけるの?」
「既視感があったんだと思う」
「その話が事実なら、あいつは前よりも目立つものがないだろう。
自分の感情があなたが欲しいのか、殺したいのか、見分けがつかないから」
私は彼の言うことが理解できなかった。記憶を失っていたら、レイラの洗脳も全て解けたはずだ。
魔物の群れが押し寄せてくる中、私を置いて忽然と立ち去った奴が思い浮かんだ。
絶壁の下からチラッと見下ろしていたその刹那の瞬間に見た奴の顔。
いつのものように無表情極まりなかったが、それでも何か気づいたことがあるのか、私のから背を向けるのには一抹のためらいもなかった。
それは未練が残っている者の姿ではなかった。
「東北に行くと言いました」
「それを信じるかい?」
まるで情けない人間に面と向かって彼が私を睨みつけた。
私は彼からそんな扱いを受けたことにショックを受けた。
その間、彼は帝国の皇帝らしく、迅速に状況を収拾して決断を下した。
「夜が明けたら、あなたも私と一緒に首都に戻る。そして、あいつを殺すまで当分は発掘も何も中断だ」
「陛下」
「もう、上に上がってしまえ。ここにある魔力はむしろ私たちを探すのに邪魔になるかもしれない」
これ以上の言い訳は聞かないように彼は私を急かした。
しかし、私にはまだ言いたいことが残っている。
「カリスト!」
私は急ぎ足で彼の腕をとった。
やはり彼の顔は不安と焦燥感でいっぱいだった。すぐに無表情の仮面を被ったが、今では彼をたくさん知るようになった。
彼はそれがばれたくなくて席を立つのに気づくほど。
「まだ私が立ち去るのではないかと不安ですか?」
「・・・・・」
「私があなたを愛してここに残り、私たちが婚約したのに?」
静かな私の問いに真っ赤な瞳孔が一瞬にして揺れた。
強張った顔で私をしばらく凝視していた彼は、やがて口を開いた。
「本当のことを言えば、あなたが嫌がるのは知っているけど、婚約すればよくなると思ったんだけど・・・、くそっ、かわるものがなかった」
彼は手荒い動きで頭を撫で上げ、私が捕まえた手を逆さにした。
「なぜかと言うと君は相変わらず眩しいほど美しくて私は・・・・・
私はそれでも君がくれる一抹の愛情に頼るしかない立場だから」
カリストは華やかな青緑色の指輪をはめた私の左手をゆっくりと持ち上げた。
そして口づけするように手の甲に唇をあてた。
「君が永遠に戻ってきたくないと言ったら、それではどうしたらいいのかいつも悩んでいた」
「・・・陛下」
「そうするうちにある日、私が嫌いになってしまったとしたら、私の命綱が苦しくなってね」
彼の言葉に一瞬どきりとした。
実に5年だった。その長い間、私は彼が不安にならないように多忙の中でも努力を重ねた。
たとえ何度か抜けたことはあるが、一週間に一度はきちんと皇居に、また忙しくて一日二日延ばしたことはあるけど、それなりに連絡は撮り続けたし、また仕事があるたびに一番先に連絡をすること・・・・・実はあまりしたことがなかった。
本当に最悪だったね!
私が言いだす前に護衛の魔法使いが先に報告しておいたせいで、彼がすでに知っていることがほとんどだった。
しかし、今になってみると、カリストはすでに知っていても、私から話してほしかったのではないかという気がしてきた。
なぜなら私もそうだったから。
彼が最近、会議ごとに結婚と後継の圧力を受けるののをマリアンヌの口から何度も聞いた。なぜ私にはそんなことがあるということを話してくれないのか、内心寂しがっていたからだ。
「先日、遠い傍系の血が入った子供を見つけた。すぐに連れてきて養子にもらう予定だ」
その時、カリストがいきなり話題を切り出した。
「養子・・・ですか?なんで?」
「15歳ぐらいだって。3年間、教え込んだら大人になった頃には使えるだろう。
あいつに皇位を与えたらその時から一緒にいられるだろう」
淡々と言葉を吐き出した彼が、ふと私に気まずい笑みを浮かべた。
まるでその日を待ちわびているかのように、ニヤニヤするその姿に気分がおかしくなった。
・・・・そこまでするの?
苦労して得た皇帝なのに、私のためにそんな計画まで立てた彼が気の毒に思えて、一方で理由もなく腹がった。
私は下唇をぎゅっと噛んでから、言った。
「もうやめろって言えばいいじゃないですか」
「え?」
「もうやめて帰ってこいって。5年で十分じゃないかって。
そのように言うこともできるんじゃないですか。どうして一人でそれを決めるんですか?」
カリストは私の問いに口をつぐんだ。そして再び口を開いた。
「私にそんなことは出来ないよ。私を救うと言って全てを諦めたあなたに」
私は彼の言うことを水に侵されたかのように少しぽかんとした。
「まだ足りないんだって?やりたくなくなるまで思い切りやれ。残りは私が全てうまくやるから」
「・・・・」
「一日も早く譲位していれば、ハエのような子達がうろうろうすることもないだろう」
「・・・・そんなこと言わないでください。私は赤の他人にうちの子を譲るつもりはないから」
「・・・え?」
「こういう風に言うつもりではなかったが・・・」
私は本当に知性人らしく、会話を通じて彼の不安を打ち消した後、慎重に妊娠をしたようだという話を切り出そうとした。
しかし、興奮した口が先に動いてしまった。
「苦労して手に入れた帝位なのに、よく知らない人に譲ってしまうんですか?
私は全部もらう。考古学教授の地位も、あなたも、私たちの赤ちゃんが教授するお金、権力、すべて!」
私が彼の目を指すように指をっすと、カリストはビクッと後退した。
「いや、無欠な皇帝が夢という奴がなぜ、やめると言うのか」
彼にそうさせたくなかった。皇帝でないカリストは想像もしなかった。
さらに、ここにある遺跡地を見つける前も、そのまま首都に戻る計画をしていた。
マリアンヌを通じて、歴代皇后が読んだと言う筆の読書まで求め、合間合間に読んでいるところだったが、とんでもない話だ。
「だから譲位するなんてとんでもない。政務を頑張ってみてください。
わかりますか?私はうちの子が人にぺこぺこするのは死んでも見たくないから!」
「一体・・・どういうこと?」
脅すような私の言葉にカリストはうろたえた。
「結婚もしてないのに、急に子供の話はどうして・・・ちょっと」
「・・・・」
「月影花、あれ?」
あれほど周囲を統制していた彼なら、当然モルトバーンに対する調査も事前に終えていたに違いない。今になって、断片的に言っていた私の言葉を言い当てたのか、彼は私をじっと見つめた。
「・・・それ、モルトバーンで民間療法で使われるんじゃないの?
震えて食べられない身を、妊娠した女性たちはよく食べると・・・・」
「ちなみに私は吐かずに食べました」
私の答えにカリストが口をぽかんと開けた。
彼のあんなに面白い表情を見たことがなかった。堪え切れずに笑い出すと、私を見ていた彼はどもりながら聞いた。
「あれ?いつ?」
「避妊してない日がありますよね?」
「お酒をいっぱい飲んで、私を襲った日を言うウウウウッ!」
「黙れ!」
私は急いで手を伸ばし、恥ずべき記憶を呼び起こす奴の口を塞いだ。
そして、歯を食いしばって彼の言葉を訂正した。
「陛下のお誕生日ですよ、これからは下品な言動は慎みましょう。
赤ちゃんが聞くかもしれないから」
私の話を聞いて、彼の表情は開いた口が塞がらなかった。
もう冗談は言わないと思って、私は手を離した。
しかし、遠ざかる手をカリストが再び握った。そして、ぼんやりとした目で私の下腹部を見た。
「子供が・・・子供が出来たの?」
依然として信じられない様子だった。
「今日出てきたのも、イクリスに会うつもりじゃなくて、私は密かに妊娠を確認しようとしていたのです」
「それでシールドを何重にも貼っておいたんだね」
彼がやっと理解したらしく、ため息のように呟いた。
「すぐに確認だけして帰ろうとしていたのに・・・」
チラッと視線を向けると、依然として硬く立っているカリストが見えた。やっと彼もそんな不意な知らせだと思って、嫌がる気配が見えた。
「嫌ですか?」
「嫌だって?え?誰が?」
「離れていた期間ほど、新婚補償を受けたいと言ったじゃないですか」
「それは、そういうことではなく・・」
どうやら「子供が聞く」という言葉が引っかかったようだ。
こんなことを気にする日がくるなんて。
彼は手で口を覆って途方に暮れていたが、すぐに頭を下げた。きらびやかな金色の髪の間から見える耳先は真っ赤だ。
「陛下、泣いてるんですか?」
「そうじゃない」
しかし、声が震えているのが感じられた。彼のこのような姿にむしろ戸惑うのは私だった。
「こんなに泣くほど好きになるとは思わなかった」
「そうじゃないって、皇帝をからかってどうするんだ」
「じゃあ、顔はなぜ隠すんですか?」
かれがついに負けたかのように口を開いた。
「・・・あなたに似た女の子なら、どんなに綺麗か想像できて、わくわくしているよ」
真っ赤に上気してそう言う男の姿に、見慣れない光景があった。
その瞬間、耐えられない感情が胸の中をいっぱい満たした。
これまでの悩みが顔負けするほど、一気に決定が出るほど。
「カリスト」
私は彼を呼んだ。彼は私を振り返って見た。
5年経ったのに、相変わらず可愛らしいものを見つめるようなその眼差しに照れながらも、やるせなく震えた。
「私、5年間、魔物を追って勉強ばかりして、正直、皇后様なんか、うまくやる自信がないんです」
「そんなことをする必要はない」
話が終わるや否や、カリストはきっぱりと言い返した。
「やりたいことをやりながら暮らせばいいんだよ。ずっと勉強したいならして」
「陛下のご希望は結構ですよ。
失敗は当然のことだろうし、ある時は全てを見捨てて、清涼のように走り回ることもできる。時々癇癪も起こすようです」
仕方なかった。ペネロペになりすますためにわざわざ出かけたりもしたものだ。
生きてみると天性だった。
しかし、そのように暮らしても意味がない。
もう何をしても私を支持してくれる、愛してくれる人がいるから。
「それでもよければ、私と結婚してください」
私は薬指にはめられた指輪を外して、カリストの小指にはめた。
銅像のように固くなった私の手をじっと眺めていたカリストが、しばらくして首を締め付けられた人のように苦しい表情で呟いた。
「・・・もう3年くらいは待たなければならないと思っていたのに」
「・・・・・」
悪口を言おうとした彼が、また慌てて自分の口を塞いだ。
ほんのり赤くなった耳先。私はまたもやにっこりと笑い出した。
しばらくして、彼は手を下ろすや否や、あたふたと私を抱きしめた。
素肌だからちょっと負担になって硬かったが・・・・。
「・・・愛してるよ、ペネロペ・エカルト」
私はその安穏な胸の中で、ついに未来と幸せを全て手に入れた。
【本編外伝完】
_____ ここからは有料記事になります ______
実は漫画はまだまだ本編の半分も過ぎてないくらい。
ペネロペの成人式くらいから、物語が一気に進む感じなので、漫画だとあと何年くらい連載されるんでしょうか?
さて、記事的にネタバレが過ぎるので、徐々に無料で読める分は減らしていきたいと思っているので、本編は今月中にはすべて有料記事に変更なる予定です。(外伝もいずれは・・・)
今後の予定は、5月中はぽろぽろ単発でネタバレ記事をアップするかもしれませんが、しばらく小説読む時間と記事を書くことを休む時間をいただいて、次のネタバレ予定の「もう一度、光の中へ」は6月〜7月くらいから書いていく予定です。
(おそらくそれくらいにピッコマが休載になるかな?と思うので)
こちらは砂時計や悪死のようには長くはならない予定です。
元々、原作が4冊で、漫画は2冊目後半くらいまで進んでいる感じなので。
それではまた次のネタバレ記事でお会いしましょう〜
5月19日発売予定
6月20日発売予定