連休の間に話し合いをして、休み明けには家に帰るつもりの家出だった。

だが、その間にダンナの家では離婚が決定的になっていた。

子供に理由も言わずに出て来てしまった。

さぞ不安に思っている事だろう。

ダンナに会わせて欲しいと頼んだが断られた。

「子供を捨てて出て行ったくせに」

これが決まり文句だった。

「私は大人だから寂しくても我慢ができる。

でも子供は急に母親がいなくなって不安だろうから、

せめて1度会って、仕事を始めて忙しいとか説明させて。」

と言ったが無理だった。


 子供達のいない生活はとても静かでとても寂しかった。

毎日毎晩泣いて過ごした。

ダンナと別れたいとは思っていた。

でもまさか子供達を手放すとは思っていなかったのだ。


 軽はずみな行動だったのだろうか。

ダンナにはもう愛情はなかった。

始まりは単なる遊びだったかも知れない。

離婚は代償が大き過ぎるかも知れない。

でもそうせざる精神状態だったのは確かなのだ。

何があっても後悔する事はないと思っていた。

でも子供を傷付けてしまうなんて。


 夫婦としてはともかく、母親として失格だ。

でもダンナの両親は愛情深い人だ。

きっと大事に大切に育ててくれるだろう。

そしていつか、私が一生懸命に頑張って引き取れる様にしよう。

そう思うしかなかった。

それしかなかったのだ。