タクトと私の関係は以前の物とはまた違って行った。
しんちゃんとの恋愛を体験して、少し冷静になっていたし、
タクトへの思いもやはり冷めていた。
タクトと二人で話すと言うより、仲間みんなでボイチャしながら
ゲームをやる方が楽しくなり、みんなと仲良くなり頼られている私に対して
一目置いている様だった。
タクトはゲームに熱中しているあまり、朝起きられなくなっていた。
夜勤がある仕事だったので、会社に寝泊りしながらゲームをしていたのだ。
毎朝モーニングコールをするようになった。
「おはよ~。朝だよ」
「お~・・・」
「ちゃんと起きなよ~」
「ありがとな。愛してるよ」
時間にすると2分位だったが、毎朝3ヶ月近くこのやり取りは続いた。
でも私たちの関係はもう恋人ではなく、仲間や同士みたいな感じになっていた。
その方がお互いに居心地が良く、仲良くできたのだった。