瞬との会う回数は、2週に1度のペースだった。

お互い既婚者だし、その位がちょうどいいと思っていた。

 メールも週に1度。それも次のデートの約束をする位だった。


 3度目のデートはあるホテルのデイユースだった。

ラブホテルではないホテルでゆっくりするのはとても楽しかった。


 いろんな話をしているうちに、セックスの話にもなった。

そして、私が感じる所を伝えてみた。


 瞬はセックスの経験はあまりなかったけれど、

愛情溢れる人でとにかく私を気持ち良くさせようと一生懸命努力してくれた。

彼とのセックスで初めて気持ちいいと思ったのだった。


 「俺達が結婚したら会社の奴ら驚くだろうねぇ」と言った。

「え?」

「まさか結婚するなんて思ってないだろうから倒れるよね」

「結婚?」

「えっ?俺は将来的には一緒になりたいと思ってるよ。

もちろんお子さんのこともあるだろうから今すぐには無理だろうけど

でも真剣に付き合って行きたいんだ。」


 驚いた。私にとって瞬は遊びなのだ。

結婚どころか離婚する気もさらさらなかった。


 ホテルを出て、銀座にフランス料理を食べに行った。

とても素敵なおいしいお店だった。

飲みなれないワインを飲んで、すっかり楽しくなった。

瞬と一緒にいる事がとても楽しく、幸せに思えた。

この日を境に私の気持ちも、私たちの関係も少しずつ変わって行った。