ここのところ自分の心をこじ開けるようにしてブログを書いていたのでなんか疲れたな〜と思うのですが、
ひとつひとつ書き出すことであの頃の自分や周りを冷静に見ることができて、
これはこれで必要な作業なのかなと感じています。



昇天昇天昇天



先週、久しぶりに息子のお弁当を作りました。
今通っているこども園は給食ですが、
その日は課外活動をするということで。
息子はニコニコ嬉しそうにお弁当を持って出かけて行きました歩く


引越しが多い我が家、
息子もいくつかの保育園を経験しました。

中にはお弁当が必要な園もありました。
当時はわたしも仕事をしながらだったので、
時間の無い朝、冷凍食品にお世話になりながら作っていました。
冷凍食品、本当に便利で美味しいですよねニコニコ

今は仕事をしていないので比較的朝の時間に余裕があり(料理が得意でないのでめちゃくちゃモタつきますが凝視笑)、
今回はおかずをすべて手作りにしました。

ですが息子を見送ったあとにキッチンの後片付けをしながら、
わたしはまた昔のことを思い出していました。

わたしの母親は、お弁当に絶対に冷凍食品を入れない人でした。
何故なのか聞いたことはありませんが、周囲に対する見栄なのか、
父親が亡くなるまで専業主婦が長かったので、
冷凍食品を入れることに罪悪感でもあったのかなと思います。
もしくは毎日お弁当だった父親が、
冷凍食品なんて食べられるわけないだろ!と言った可能性も高いなとも思いますが…

父親が亡くなり、シングルマザーとして働き始めてからも、
中学、高校と必要だったわたしのお弁当はすべて手作りでした。

出勤前の時間に余裕がない中でも、早起きして作ってくれるお弁当。

もちろん感謝していますし、いつも美味しそうなお弁当だね、と友達に言われることも多かったです。
わたしの仲の良い友達には同じ母子家庭の子もいました。
「これ冷食だよ!けっこう美味しいよ〜」と、
うまく冷凍食品を使いながら、自分でお弁当を作ってくる子でした。
わたしはその子のことをいつも尊敬していました。

一度中学1年生の頃に、
「お弁当毎日作るの大変だろうから自分で作るよ、〇〇ちゃん(友達)もいつも自分で作ってるんだよ」
と母親に言ったことがあります。
OKをもらえれば、母親の分も作ろう、と思っていました。

本当に作るつもりだったので、
学校帰りにスーパーに行ってミニトマトといくつかの冷凍食品を買って冷凍庫にも入れていました。

でも母親はそれを聞いて明らかに不愉快な顔をして、
「余計なことしないで!どうせわたしのお弁当も作らないといけないんだから!あんたに朝キッチンでモタモタ作られたら逆に迷惑だから!」
と怒鳴りました。

何か言い返すと殴られると思ったので、わたしは「わかった」とだけ言って自分の部屋に戻りました。

そのあと、買ってきた冷凍食品はすべてゴミに出されていました。

お弁当を作っているとふと、このことを思い出して、心がずしりと重たくなります。

お弁当に限らず、母親はわたしの作った料理を一切食べません。
風邪をひいて体調を崩したときに作ったお粥も、
急な残業で帰りが遅くなるときに作った晩ごはんも、
絶対にひと口も食べませんでした。

だけど弟だけはいつも、美味しいよ〜、と食べてくれました。
いつもは少食な弟がたくさん食べてくれるのが嬉しくて、また作ろうとすることが、
母親には不愉快だったのかも…そう思うこともあります。

わたしは母親を不愉快にさせたくなかったので、次第に母親に分かるところでは料理をしないことにしました。


そこから何年も経って夫と結婚することになり、
夫の両親とわたしの母親の顔合わせをしたときのことです。

母親は開口一番、
「ほんっとにこの子は料理も何も出来なくて!わたしが教えなかったせいなんですけどねぇ」
と夫の両親に言いました。

その後も、夫の悪いところは何も言わない義両親とは対照的に、ずっとわたしの駄目な部分を話し続けました。

わたしは奨学金をもらって大学に進学したので、
普段の生活費はバイトでまかなっていました。
それでもサークルの飲み会や友達との旅行のためのお金を惜しむのは嫌だったため、
節約して、もちろん自炊をして生活していました。

社会人になってからは社宅での生活で、
お金に少し余裕はできても、自然と仲の良い同僚たちと持ち回りでお互いにご飯を振る舞うのが楽しかった。

だから得意ではなくても料理はできます。
18歳で家を出てからずっと一人暮らしだから家事もできます。
そう、言いたかったですが飲み込みました。

夫と義両親を見ていると、夫が家族に好かれて育ったのがよくわかります。
好かれて、という言い方はなんだか変な響きですが、息子が可愛くて仕方ないのだな、といつも思います。

そんな義両親ですが、義母は夫の高校時代いっさいお弁当を作らず毎日500円を渡していたそうです。
(一応ちょっとした学食はあったそうですが)
運動会以外はほとんどお弁当を作ってくれたことはないと言っていました。

夫は毎日適当にパンやおむすびを買って、余ったお金をちまちま貯めて、部活帰りにラーメンやたこ焼きを食べに行っていた模様。

正直、羨ましいと思ってしまいました。

わたしの母親が作った、
誰がみても完璧で美味しそうなお弁当、それは愛情の証だったんでしょうか?

わたしは自分がいま専業主婦だからといって、
お弁当に冷凍食品を入れてはいけないという呪いを自らにかけてしまってはいないでしょうか。



分かりません。