成人してからもう何年も経ちますが、
実家にいた頃、親にいわれた言葉を今でも忘れることはありません。

父親と母親それぞれふたつずつ。

ふとした瞬間に思い出します。


【父親】
①「泥棒ネコみたいに帰ってくるな!」
→機嫌が悪いと(機嫌がいい時なんてないけど)殴られたり蹴られたりするので、
帰宅したことを悟られないように物音を立てずにドアを閉めているのが見つかって、とんでもない剣幕で怒鳴られたときの言葉。


②「〇〇(弟の名前)よりもお前のほうが父さんは大切に思ってるから」
→病気でかなり弱ってきたときに、父親の部屋に呼ばれて言われた言葉。
ちなみに8歳下の弟は、父親に殴られたことは一度もありません。
殴る相手はいつも母親と娘のわたし。


だから、当時小学生のわたしは父親が何故こんなことを言うのかまったく理解できませんでした。
意味がわからなすぎて、返事もせずにどうしたらいいかもわからずに、
父親が寝ているベッドの横に無言で突っ立っていたと思います。

ここから数年もせず父親は亡くなりました。
わたしは一粒の涙も出ませんでした。
実は世間体のために頑張って泣こうとしたんですが。
どうやっても涙は出ませんでした。