市立病院で定期的に開催されている多職種勉強会に参加してきました。

 

今回のテーマは「身寄りのない患者さんの看取り」。

在宅医療に関わっていると、避けて通れないテーマの一つだと思います。

非常に興味のあるそして考えさせられるテーマで、どんな新しい気付きが得られるかと楽しみにして参加しました。

 

いつも通り、多職種勉強会では簡単な症例提示の後で、その事例についてグループワークを行うのですが、

今回はみなさんにもぜひ同じように考えてみてほしいなと思い、ぼくのほうで内容を改変したものを載せました。

 

 

52回 箕面モデル勉強会

テーマ:身寄りのない患者さんの看取りを考える

 

グループワーク事例の紹介

80代女性。独居。一戸建てで生活。

未婚、子どもなし。キーパーソンは甥のみ。

経済的には余裕があり、これまで訪問看護やヘルパーを利用しながら在宅療養を継続していました。

末期肺癌と診断され、余命はおよそ1ヶ月。

本人はホスピス住宅への入居を希望し、手続きを進めている段階でした。

 

しかしその矢先、それまでキーパーソンであった甥とトラブルとなり、関係が断絶。

その後、単身でホスピス住宅の面談を受けたものの、

「身元引受人がいない」ことを理由に、入居は認められませんでした。

 

一方でこの方は、

財産のすべてを複数の慈善団体へ寄付したい

葬儀の内容を細かく指定したい

遺骨や墓についても希望がある

など、「死後」についてはかなり具体的な意思を持っておられました。

 

 

グループワークの問いはシンプルでした。

⑴身元引受人がいない中で

⑵本人の意思を尊重し

⑶法的に適切な対処をしつつ

どうすればよいか?

 

一見もっともらしい問いですが、

実際に考え始めると、すぐに手が止まります。

引受人がいなければ入居できない

意思は明確にある

しかしそれを実現する法的な担保がない

それぞれは正しいのに、同時に満たそうとすると途端に難しくなる。

 

 

もし自分がこのケースに関わったらどうするのか?

よければ一度考えてみてください。

 

(後編に続く)