最近発見したのですが、
ホロスコープスプレッドは、ハウスの反対にあるカード(いわゆる180度の関係のハウス)の影響を相互的に受けている、ということです。
西洋占星術を学んでいる人には何となく理解が出来るお話だと思います。
トートタロットでのリーディング例を
下記の通りご紹介します。
例えば1ハウスが「ソードの1」だった場合、
この人のスタンスが「自分で考えたことで切り開いて行きたい」という欲求であると読めます。
対極の7ハウスに「ディスク5」のカードが出た場合は、
対人関係において自分が動いた事が混乱を招くことや、そのお相手によって自分の欲求による行動が阻害されたり、抑えられてしまうというようにも読めます。
トートタロットでいう「ディスク5」は牡牛座の水星を示し、worry (心配)というタイトルが付けられています。
また、四元素でいう土の属性に分類されます。
(トートタロットでいう、ディスクですね)
そしてソードは風の属性に分類されます。
土と風というのは属性の相性としては調和的ではない為、この場合逆位置の意味として読めます。
お相手側が混乱しているのは、お相手なりのルールや、やり方があるからです。(牡牛座水星)
長年やってきたお相手なりの「これが1番やりやすい」が存在するものと考えられます。
ルールがあるのはこの方の「恐れ」が存在するから、というようにも読めます。
牡牛座のルーラーは金星であり、「心地良さ」や「楽しさ」を示し、「感覚派」でもありますので、それを壊されたくない為に自分のやり方を変えたくない部分が出るのだと思います。
実際牡牛座は自分が長年やってきたことに対して「安心感」を覚える性質があります。
それを乱されることでこのカードの名前の通り、
「worry (心配、憂鬱、気掛かり、不安)」という心理から混乱しているように思います。
実際、この鑑定ではご本人が今年新しい仕事を始めたようで、ホロスコープスプレッドの真ん中はディスクの1が出ていました。
固めるための始まり、お金のカードの始まりなので、お仕事を新しく始めるというのは理解出来ますね。
そして、12ハウスにはワンドの1も出ており、
この人の潜在意識に熱いパッションや活力があり、やる気に満ちている様子も伺えました。
12ハウスなので、どのようにこの前向きな活力をご本人が自覚して使うかが大事なようにも思います。
上記のようにスートの1が多く出ており、
新しく何かを始めているという年として出ていることがわかります。
もしくは、タロットカードはいずれにせよ潜在的なものなので、何かやりたいと思っているという風にも読めますね。
お話を伺うと、今回占った方は
新しい職場で上司とソリが合わずストレスを抱えているようで、
カードでいうと「何か自分で切り開いてやりたいと思っているのに、何故か邪魔をされる。
厳しく融通が効かない。もっと新しく取り入れたらいいのに。」みたいな感じなのですが、
まさにそのような状況で、その方のアイデアをお相手から否定され、上司の方は元々のルーティーンを崩されることを嫌がっていたようです。
7ハウスは「相手」「あなた」を示すと言われていますが、相手だけでなく、
相手に対して自分がそのように関わる「関わり方」、とも読めますので、
「関わられ方」と「関わり方」の
相互的に見ると良いと思います。
なので、この方は自分の新しく切り開きたい「風通しの良さ」に対する欲求と、
それにより人に対して良い影響を与えるのではなく、相手に対しても混乱や不安をきたしているのは自分であるというストレスも感じているのではないでしょうか。
(これが調和的なスートだと、自己矛盾も相手からの障害も入らず協力的に作用します。
自分のやったことが相手に感謝される、
自分がやってることに対して協力的でいてくれる相手に感謝する、等ですね。)
しかし、1ハウスはあまり人のことを優先する要素はないので、
ただひたすらに自分の良いと思っている考えや発想を優先してしまっているのかもしれません。
そして1ハウスは客観性が働かず「無意識」で使うことも多いので、人からは「アイデアマンだが、(今回の場合だと)元々のやり方は尊重出来ない人」と見られることや、
ご本人も「自分のアイデアを「自分のため」にやろうとしている」部分に対しては気づかない場合もあるかと思います。
尚、4ハウス側を見ると「隠者」のカードが出ており、
分析し、自分の中の思想に閉じこもることで、
心の安心感を得ている様子が表れていました。
10ハウス側には「節制」のカードが出ており、
「自分と違う要素も受け入れて、相手と「混ざる(受容し、受容される)」ことで新しい関係性を作る」必要性が出ていました。
トートタロットでいう隠者は乙女座(ディスクのスート)、
節制は射手座(ワンドのスート)を示し、
西洋占星術でいうと乙女座と射手座は90度の関係性なので、やはりスムーズではないと思います。
しかし、90度の関係性は同調ではなくアドバイスがほしい時に相談するには最適な関係性と言われているように、相手には自分にはない要素を持っているという利点があります。
その関係性には理解(受容)と、
自分と同じ価値観である期待や、
感情を混ぜない物事への客観性が重要であること、それが出来ればプラスへ活かすことも可能だと言えます。
勿論人間ですので、実際出来るかどうかは簡単ではないと思いますが…。
なので、この方は仕事において、
人と価値観を混ぜるということに対して、
自分の分析したことにアイデンティティを持ち、嫌だと拒否する可能性は高くなりますが、
実際のところ、社会に対しての潜在意識に「節制」が出るということは、
彼女も本当は価値観を混ぜて新しい形を作りたい、話し合いたいと思っているところもあるのではないかなと感じました。
この苦しさを通じて成長を促されている、
というタロットからのメッセージを感じました。
仕事では太陽(建前)を使いますので、
本質的な性格や気持ち(月)に向き合う時間を忘れてしまいます。
苦しいという感情を処理するために、時々
自分の潜在意識を見つめることが必要であると
感じますし、その為のツールとして占いを利用されると良いと思います。