講談社+α新書、2024年2月刊、本体900円
鈴木宣弘、森永卓郎
ついつい先へ先へと読み進みます。
面白いです。
日本は様々な危機に直面しています。
30年続く上向かない経済、
食料自給率37%という低さ、
人口減少と高齢化社会、
囃し立てられる「台湾有事」等々。
軍事費は上げるが、
農林水産業の維持には殆ど予算を回さない。
最近成立した食料・農業・農村基本法で、
食料自給率の目標も消えた!
輸入に頼り、いざという時は花から芋へ転換、
代用食を開発する、大規模化で効率を上げる等々。
つまり大企業商社の既得権益と、大企業の農業進出、絵に描いた餅の転作計画でしかない。
農業は工業とは違うという基本が分かっていないというのが、農業従事者の感想です。
今、気候変動や紛争で、世界的に作物が採れないとか、紛争地域から輸入ができないとか、輸入に頼るという政策は限界に来ている。
水田は減らされ、さらに気候変動で不作になりつつあります。主食も危機なのです。
台湾有事となると、米国との関係から中国と構えるのでしょうが、飯を食わずに戦えないのは80年前に経験したはずです。
外国は自分たちの食料維持を優先し、輸出には回せなくなります。中国による買占めだっておきます。
では、どうすればいいのか?
脱都会、プチ農業で自給自足!
これが中央政権の横暴や大企業の搾取から逃れ、飢え死にから逃れる方法です。
先ごろ地方自治がなし崩しになる法律が成立しました。戦争の足音が近づいてきました。
その前に大恐慌が来ると言われています。資本主義では大恐慌は避けられないらしいです。
この本はいろいろな角度から日本を分析し、分かりやすく解説しています。
大まかな章
1,世界経済はあと数年で崩壊する
2,絶対に知ってはいけない「農政の闇」
3,アメリカの「日本搾取」に加担する財務省
4,最後に生き残るためにすべきこと
あとがき