〜 最終章 〜 やっとかよ
8月3日 家出3日目
満室に近かったんだろうけど
とにかくホテルは静かで快適
セミダブルのベッドで
ゆっくり休めました
軽井沢で どうしても行きたい場所が
まだいくつかあったので
あと2泊くらいしたかったんだけど…
断念して この日 帰ることに
なぜなら 私は この旅で
人生最大のミスを犯してしまった
慌てて出てきてしまったので
持病の薬一式を
忘れてきたぁ〜〜
このワタシが……
自称 旅のベテランが……
そんなに大事なモノを忘れてくるなんて
そのショックといったら…
荷物に入れたと思い込んでたんだなぁ
特に 血圧の薬
どーしよーどーしよーどーしよー
と滑稽なほど パニクって
それだけで血圧が上がって
プッツン いきそうだったわ
家を飛び出して
軽井沢なんかに来て 贅沢したから
バチが当たったんだろうな
「家に 帰りなさい」
と神様が怒ってるんだと思い
家出はたった3日で強制終了
さて この日は 朝食付きでした
簡単なバイキング
それでも私にはじゅうぶん。
カウンター席で 外の緑を見ながら
最高のモーニング
食べ終わったらやることないし
さっさとチェックアウトして
タクシーを呼んでもらいました
だって バスが来るのは1時間後だし
午前中 アウトレットで買い物して
お昼を食べたら帰ろうかなと
まずは駅で帰りの新幹線の
チケットを買いました
夏休みだし アウトレットは
9時からやってるだろう と思ったら
なんと10時からだったー
(お盆期間中は9時からみたいですね)
まだ9時過ぎ
途方に暮れる
あと1時間 どうしようかな
しかし暑い暑い 暑い
朝から30℃って…なんなの
最後にもう1回聞くけど
ここ本当に軽井沢よね
そうだ バス乗り場の近くにある
喫茶店に行ってみよう
昨日バスを待ってる時
ステキな珈琲店を見つけて
目をつけていたんだ
「茜屋珈琲店」
落ち着いた雰囲気の店で
ゆっくりと おいしいコーヒーを
味わえる店 って感じ
ラッキーなことに9時からやってた
黒を基調にした店内は
ほどよく薄暗くて
とっても落ち着きます
おいしいブレンドコーヒー
おしゃれなコーヒーカップ
「別れの曲」を聴きながら
いろいろ考えた
精神的にいっぱいいっぱいで
現実逃避したくて
飛び出してきちゃったけど
みんなそれぞれ 辛い思いを抱えてる
逃げ場がなくて
ストレスの発散もできなくて
泣くことすら許されず
耐えに耐えて現実を生きてる
こうして 現実から逃れて
1人で 遠く離れたところへ
家出できる環境にある私は
とっても恵まれてるんだと思う
なんか 恥ずかしいよね
とても みっともないよね
生きてるだけでいい
命があるだけ儲けもの
そう思ってたのに
それ以上 何を望むのかな
いろんなことに 気づいた
意味のある 3日間だったなー
しかしねー 軽井沢
いつのまに こんなに暑くなったの
避暑地なのに 日中は都会と変わらない
そして 近年 急に増えた外国人観光客
インターネットやSNSの影響なのか
どこへ行っても 外国人
ここって日本だっけ
と わからなくなってしまうほど
日本語より 外国語が飛び交っている
おかげで活気あふれているが
昔の良さは 失われつつある
軽井沢へ来たのは12回目だけど…
初めて家族で来てから 41年
あの頃の軽井沢が好きだった
やはり新幹線が開通して
アウトレットができたのが
一番大きな 転換期だったんだな
31年くらい前かな
今の主人と 結婚する前に
軽井沢へ旅行したんだけど
この時は まさかここに
新幹線が通るとは
夢にも思わなかったなぁ
懐かしい 「特急 あさま」
軽井沢の 旧 駅舎
そして あの頃人気だった
「北野印度会社」のカレー屋
あれから どんどん便利になって
どんどん おしゃれなお店ができて
でも やっぱりあの頃の
軽井沢が 好き
そんな 昔の思い出も
辿ることができて 蘇ったし
あの頃の自分を振り返ったりもして
本当に 良い旅が できました
話はそれたけど…
アウトレットをひと回りしたけど
人混みに疲れ お昼も食べずに
新幹線のチケットを
早い時間の列車に変更して
お昼前には軽井沢をあとにしました
「気分転換 できた」
と 迎えてくれた 主人には感謝です
〜 家出 終了 〜