今日は
アメンバー記事にしようかと
かなり悩んだ挙げ句に

なんか、使命感?のような気持ちを
勝手に抱いて…
通常ブログアップです。


お気楽お母ちゃん
…の私ですが、

大切に思っていることを
ちょっと素性をバラして
書きます。


この夏、
私は仕事で、研修を受けました。
採用後10年前後の職員を対象にした
「中堅〜(中略)〜研修」
と言う名のものに、
22年目の私が
満を持して参戦。

[異業種研修]で、
近くの郵便局にお世話になり
三日間、郵便局員になりました?!


過疎地域の
小さな郵便局。
ちょっぴり殺風景な局内に
ちょっとだけ「元気」を。

研修と言いつつも、
私の持ち込んだ荷物は
段ボール3箱分の文房具。
ひたすら工作してました笑




ネットで拾った画像を参考に

チョキチョキ。ペタペタ。








でも

本当に、やりたかったこと。

お願いしたかったことを、


最終日に

勇気を出して

局長さんに打診してみました。


返答は…


『即、オッケー‼️』



どうしても、

沢山の方々が訪れる

郵便局という公共の場に

ひとつの作品を

貼らせていただきたかったのです。



ご存知ですか?


『八郎』『三コ』(福音館書店)、

『ふき』(講談社)、

『さるかに』『花さき山』『モチモチの木』『半日村』『火の鳥』(岩崎書店)など


たくさんの切り絵作品が

絵本の挿し絵として有名な方。


滝平二郎さん。



東北の方言で表現された

斎藤 隆介さんの文章を

音読しながら、

この挿し絵を見ていると

涙が出てくる絵本の数々。


その中でも

大好きな「花さき山」。



その挿し絵に魅せられて

大判用紙2枚分の大きさで、

わたし、

カッター1本で

ひたすら、ひたすら、

切り抜きました。

著作権侵害、なのかも知れません。

すみません。





この花に色を着けてくれたのは…




私の大切な生徒たちです。



この子たちには
自由に動かせる身体がありません。
自由に話せる声がありません。
思うままに意思を伝える手段を
ほとんど持ちません。

学校に行くことも
友達と遊ぶこと学ぶこと
ケンカすることさえ叶いません。

物心つく前から
重い病気と共に生き
辛い手術を何度も受け
奇跡の命を大切に守りながら
起き上がることさえできずに
一瞬を懸命に生きている子どもたち。

ご家族は
働きに出ることはもちろん、
自由に外出することもままならず

それでも。
溢れる愛で、
人工呼吸器や投薬や栄養補給
痰吸引、体位変換…
生きるために必要な
 一日中24時間の医療的ケアに追われながらも
在宅医療を選ばれました。

涙も汗も枯れ果てて
そして明るく笑って。
本当に素晴らしいご家族です。

私は、
そんなご家庭にお邪魔して
ワンボックスカーに積み込んだ教材を
ベッドサイドに持ち運び
この子たちと
「学ぶ喜び」
「繋がるしあわせ」を作る
お手伝いをしています。





「何色が、すき?」
私の質問は、愚問です。

ほとんどの子どもたちは
目が見えません。

青、赤、緑…

青は空の色、海の色。

…空も海も見たことのない子どもたち。

緑は葉っぱの色。

…野山を駆け回ったことのない子どもたち。


少しでも
世界を感じてほしくて
海の波音をBGMにしながら
庭のアジサイの葉を一枚切り取り
小さな、動かない手に握らせながら

時には呼吸が苦しくなり中断したり
時には発作で痙攣したり
時には私の声に笑顔をみせてくれたり


そんな時間を重ねて
7人の子どもたちと
お母さんと一緒に
手を握りながら
それぞれに
2ヶ月かけて着彩した画用紙を

私が切り抜いた空洞の大判用紙の裏側から
ひとつずつの花に
丁寧に貼り付けて

完成した
在宅医療ケア児たちの
共同作品です。

この子たち
この子たちを守る家族の
存在を知ってほしい。

同じ社会の中に
居場所を作っていきたい。


足を止めて
作品を見てくださる方に

一人ずつ
「ありがとう」と
「お願いします」を
伝えていきたい気持ちです。




研修と言う名のもとに
好き勝手をさせてくださった
地元郵便局の皆様に

改めてお礼申し上げます。


機会があれば
「花さき山」

読んでみてくださいね。


私のつたない読み聞かせのあと
ふと顔を上げると
隣で
いつもキラキラ笑顔のお母さんが
泣いておられました。


長文にお付き合いくださり
ありがとうございました。