小学校卒業式の今日。
小1ぽんちゃんは
初めて卒業式に参列し
大好きなお兄ちゃんお姉ちゃんたちの
門出を見送ります。

ホナミンは、1歳最後の日。
(早いもんで、明日が2歳のお誕生日です)




でも、今朝の我が家は
そのこととは別の
ちょっと特別な空気感に包まれていました。


「姉ちゃん、頑張ってね!」と
幼稚園に出かけていった弟、たーぽん。


いつもより入念に
ぽんちゃんの髪をとかしながら
わたし、ついつい抑えきれず
何度も後ろから抱きついてしまいました。

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卒業式のあと、
大好きな 某回転寿司で
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ぽんちゃんときたら、
イクラのお寿司を
6皿も食べました。
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よぉーし、パワー充電完了!
いざ、出発!


着いた所は
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美容院。
長いでしょー。(°▽°)
「先生、
        背後から写真撮ってくださってる!」


ぽんちゃん、
二年半のあいだ
意志をもって
伸ばし続けてきた長い髪を
バッサリ切ることに。


思い返してみれば
幼稚園 年中組の秋、
ぽんちゃんが突然発した言葉
「母さん、ヘアドネーション したい。」

はあ?
またなにかの言い間違えかと
何度も聞き返したのを覚えています。

それから、私、
恥ずかしながら、急いで調べました。




ヘアドネーションとは

頭皮・頭髪に関わる何らかの病気が原因で髪の毛を失い、ウィッグを必要としている子ども達に、医療用ウィッグの原料となる毛髪を間接的に提供すること。
寄付された髪の毛は、当団体によって選別・加工の工程を繰り返したのち、ウィッグとして生まれ変わり、レシピエントの元に届けられています。

ウィッグを希望する

JHD&Cの『Onewig』を受け取るために必要な条件は『18歳以下』であること。全ての費用は、ボランティアと寄付金によって支えられていますので、レシピエントへの負担はございません。

JHD&Cホームページより引用)


小児がん・先天性無毛症などの病気や
不慮の事故により髪を失った
18歳以下の子どもや女性のために、
寄付された人毛でウィッグ(かつら)をつくり
無償で提供する活動です。


なんと、私
病気の子どもと関わる仕事に
長年携わっていたのに
ヘアドネーション の存在を
知りませんでした。
いやー、恥ずかしい。

三年前のその日、
たまたま移動中に 家の車のテレビで
NHKの特集を見て
〈チビがいるから車内の
   チャンネルはいつもEテレなんです〉
私もやってみたいと言い出したぽんちゃん。

その気がなくなれば
すぐにやめればいいと思っていました。
きっとすぐに忘れちゃうだろうと。

それから、三年。
4歳だった娘は
小学生になり、7歳になりました。

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幼児らしからぬ頭髪量(多)の娘は
夏場は夜中も汗だく。
首はあせもだらけでした。

頭を洗うたび
シャンプーの泡がうまく切れず
目を真っ赤にして
冬場はなかなか乾かず
すぐに風邪をひいてしまいました。

それでも、
「この髪、病気のお友達に
  いつか あげるんだよー!」

気持ちが動くことは
ありませんでした。

寄付のラインは、31センチ以上。
50センチの定規をあてながら(笑)
いつも自分の髪の長さを計っていた娘。

この度、ようやく目標ラインをクリアし
一年生の終わりに
髪を切ることにしたのです。

プリキュアに憧れて伸ばし始めた
髪の毛が
こんな形の「結末」を迎えるとは
思ってもいなかったことです。

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その間、
私がぽんちゃんにしてきたことは、

髪を失いながらも
病気に立ち向かっている…
立ち向かわなければならない、
同年齢のたくさんのお友達のことを、
4歳の子どもが分かる言葉で
噛み砕いて伝えたこと。

あなたには、
誰かに何かをしてもらったら
「必ずありがとうって言葉で伝えなさい」と
教えてきたけど、
あなたが送った髪の毛は
いつ、誰の元に届くか分からない。
だから、誰からも
ありがとう、は言ってもらえない。
でも、その髪の毛を受け取って
嬉しくて嬉しくて
毎日毎日カツラの髪を撫でながら
ニコニコ鏡に映る自分の姿を見ながら
ずっとあなたに感謝してくれてるお友達が
きっと…必ずどこかに居るんだよと、
目に見えないことを伝えてきました。

…つもりです。

十分に伝わったのかどうか
よく分からないけど。

あとは、
ヘアドネーション 賛同サロンを探すこと。
意外にこれが大変でした。
カットはしていただけるけど
送付は各自でお願いします、
と言われたこともありました。
美容室だって
タダで送れる訳ではありません。
事情は十分にお察しした上で、
それでも、この子の思いが詰まった髪の毛。
一本でも大切に、確実に
よい状態でお届けするためには
私が送るには…
「雨に濡れたら?
途中で湿気にカビてしまったら?
結んだゴムがほどけてしまったら?」
考えれば考えるほど
ちょっと自分が頼りなかった。

市内にある
素晴らしい志をお持ちの美容室に
巡り会えたのは
本当に有難いことでした。
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昨夜、娘が言いました。
「ぽんちゃんね、
楽しい事と嬉しい事が
今までいっぱい、いっぱいあってね。
そのパワーが、この髪には
いっぱい詰まってるんよー。
やから、この髪をもらったお友達は
そのパワーで
元気になってほしい。」
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私も知らなかった
ヘアドネーション 。
今では世の中に
少しずつ、少しずつ、
浸透してきているようです。
ドネーションする人の多くは
大人の女性。
でも、
ショートヘアが流行ると
なかなか31センチ伸ばす人は
いなくなるとか。

先日は、仙台で
小学校六年生の男の子が
卒業式を機にバッサリ切って
ドネーションしたとの記事を見ました。
素晴らしい勇気と強さを持つ
お子さんだと思います。

三年前、
生まれてわずか四年のぽんちゃんの心を
わしづかみにしたのがどんな番組なのか
いまの私に知ることはできませんが、
現在一年生の小さな娘が
ここまでやりきったことだけは、
ここまで頑張り抜いてきた毎日だけは、
ずっと一緒にいた私から
これ以上ないほどの言葉で
褒めてあげたいと思います。

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プレゼントできた髪は
長いところで40センチを超えました。
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「あー、良かった♡」

カットのあいだ、
鏡に向かい、カッチカチに緊張して
声も出せなかったぽんちゃんが
ホッとして発した最初の言葉。
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いつか、
今日のことを思い出して
こんなにも幼い自分が
会ったことも、これから会うこともない
誰かのために成し遂げたこのことを
誇りにしてほしい。

その軌跡を自信にして
また次の目標に挑戦していってほしい。

あなたのその優しさを
ずっとずっと大切に
さらに深い愛情を育むことのできる
ステキな女性に成長してほしい。

何かにつけて要領の悪い姉の
こんなひたむきな姿を
弟と妹には
尊敬の念を持ちつつ、ずっと愛してほしい。
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今日まで励ましてくださった皆さん。
今日をステキな一日にしてくださった
美容院の先生はじめスタッフの皆様。
本当にありがとうございました。



さてさて、
夕方、幼稚園のお迎えに行って
姉ちゃんの顔を見た、たーぽん。
「姉ちゃん、どこが変わった?(^^)」
と、当然の答えを期待して質問。
「んー、、、
     歯が抜けたん?(・・?)」

どてーっ(≧∇≦)
朝、「頑張って」と送り出しておきながら
40センチも髪を切った姉をみて
その変化に気づけないとは。。
さすが、父の子よ!