はじめに
この記事は訪問介護ヘルパーさんを
否定するのを意図したものではありません。
でも、同居する家族がいないと、
こんな事が起こるという事をお伝えしたくて
記事にしています。
あくまで叔父と叔母における事例で
すでに二人とも亡くなっています。
これは回想記録です。
この時叔父は亡くなり、
叔母は1人暮らしになって、
介護サービスを使うようになりました。
79歳‐レビー小体型認知症
本態性振戦もちで、
いつも身体が左右に大きく振れています。
歩行はすでに困難を極めていました。
栄養不足のため、体重は30㌔を切り、
骸骨のような様相でした。
息子は叔父の死後、
お嫁さんと息子がそれぞれ週に一度
隣の県から見にきてくれますが、
しょせん週に一度の数時間、
大ざっぱに分かっても、
詳細は把握できません。
結局、介護に関するキーパーソンは、
隣に住む姪の私が
担わざるを得ませんでした。
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独居になった叔母は、
あらゆる点で危険がいっぱいでした。
そのひとつが薬です。
叔父叔母ともに薬依存で
風邪の総合感冒薬はビタミン剤代わり。
薬の数を増やせば健康でいられると
二人して思っていたようです。
叔母がこの時
医者から処方されていた薬は
こんなにありました。
・高血圧治療剤 コニール
・高血圧治療剤 ミケラン錠
・コレステロール薬 メバロチン
・パーキンソン治療薬 アーテン
・抗うつ剤 リーゼ
・認知症 ドネベジル
・胃腸薬 シメチジン
処方したのは
80歳を超えられた高齢のお医者さま。
叔母が要望する薬を、いつも
「はいはい」と言って出してくれる
優しい(?)お医者様。
高血圧治療剤が2種類もありますし、
叔母は本態性振戦はあるものの、
パーキンソン病ではないのに、
その薬も処方されていました。
叔母のケアマネさんが
内科医に薬剤の質問状を送った時、
処方している薬は
幾分減っていました。
(過剰処方を訂正?)
これはさておき、
薬というのは
決められた時間に
服用しなければなりません。
けれど叔母には
認知機能の低下があり、
それが出来ません。
お嫁さんは週一で来た際に
いつも薬の数が合わない事を
悩んでいました。
その相談を受けたケアマネが
お薬カレンダーになるものを
作ってはどうかと
お嫁さんに提案。
↓
画像お借りしました。
これらはネットで売っていますが、
意外と結構なお値段がします。
お嫁さんがそれを聞いて
実家の近くの100円ショップで
壁につるしてポケットになってる物を
買って壁に設置したのですが、
1週間後にケアマネが訪問した時
ポケットが小さすぎて
叔母の指が入らず。
取り出すのに四苦八苦な事が判明。
身体が左右にゆれる障害が
あるから、尚更です。
それを、
叔母の様子を見に来たケアマネが
「お嫁さんの持って来られたやつ、
何とかなりません〜?」と
ため息混じりに
困惑した表情で来られました。
それを聞いて
自分がなんとかせねばと、
それで急遽近くの100円ショップで
7列はないけれど、
叔母の指が入って取り出せる
大きいポケットの物を買ってきました。
何年も前の事なので曖昧ですが、
朝晩間違わないように、
ポケットには赤のマジックで☀太陽マーク
夜の分は黒のマジックで月マークをしるし、
かなりの時間をかけて
作業した事を記憶しています。
それ以降、叔母は問題なく
使えていたようです。
ある時、叔母に出入りしていた
訪問ナース(その方は部長)が来て、
「叔母さんのお薬カレンダーだけど
中に入ってる薬が
むちゃくちゃなんですけど!
ちょっと見に来てもらえません?」
と言われ、叔母宅にあがってみると、
ホルダーには同じ薬が
2個入っていたり、
別のホルダーには無かったり、
まさにムチャクチャな状態でした。
このお薬を入れたのは、
訪問介護に来ていたヘルパーさん。
ケアマネが、ヘルパーさんがいる時に、
薬局に配達してくれるよう手配し、
受け取ったヘルパーさんが
カレンダーに収納するように
指示していたものでした。
そこからはナースさんと二人して
ポケットの薬を全て取出し、
1個1個確認しながら収納していきました。
薬の数が多いだけに間違いがないよう
かなり時間がかかりました。
その後、ナースさんがケアマネさんに
報告電話をかけた時、
受話器の向こうから
「ただ働きにならないよう、
延長(介護請求)付けてくださいね。」
と何度も言っているのが
聞こえてきました。
このナースさんが気づいてくれて
ありがたかったです。
薬の種類によっては
危険な事もありますから。
こんな事もあって、
介護ヘルパーさん、
いったいどんなお仕事してくれているのか
はたまた疑問になりました。
この件でナースは予定外の仕事をして
負担がかかった分、
叔母が支払う介護料も増えたわけです。
ヘルパーも個々の能力に差があります。
指示された仕事を
きちんとこなしているとは
限りません。
下手すれば医療事故が起きかねない
こうした事態を招く
ヘルパーさんもいるかもしれません。
問題は、
別居している家族には
それが分かりづらい事です。
誰も監視できない空間
ケアマネが指示した仕事を
こなしているか否かは、
被介護者以外、
誰もチェック出来ないのです。
私は隣家で毎日出入りしてたので
気づける稀なケースと思います。
独居老人の方は
優しく接してくれるヘルパーさんに
嫌われたくないゆえに
言いたい事を言えず
我慢する傾向は強いです。
別居なさっているご家族の方は
その事を踏まえておかれる事を
ご提言したいと思います。
次の記事では
監視カメラ設置のオススメ
を書きたいと思います。