最後の勤務日 | あなたに,も一度恋をする

あなたに,も一度恋をする

わんこと,お花と,お料理と…そして介護

“良性発作性頭位めまい症”の病気を改善すべく、2ヶ月前に、会社の上司に、
2物件行っていった仕事のうち、日曜日の朝早い勤務の1物件をご辞退する申し出をしていました。
 
最後の勤務になった8月22日、居住者の幾人かがご存知で、
なかでもよくカフェを利用してくださっていたDさん。
いつものように、朝一番に来てくださいました。
紅い薔薇と、その方の愛読書 『星の王子さま』 を持って・・・。
 
Dさんとは、たくさんお話をさせていただきました。
「物理と芸術は切っても切れない関係」とおっしゃったDさんは、
若い頃、有名K学大学院で教授からことごとく非難され、その結果発狂されたとのこと。
その後の何十年のつらい日々を、私によく語ってくださいました。
このマンションに越してきて、とても体調が良くなってきたとのこと。
CLとの何気ないおしゃべりが、精神をリラックスさせてくれたとおっしゃっていました。
「なかでもminntaさんが私の話を聞いてくれたおかげだから。」と言ってくださって
それを聞いて、なんだかちょっぴり涙が出てきました。
そしてDさんは
「minntaさんにとって、星の王子さまの本のなかの“紅い1本の薔薇”それが何か
これから見つけてください。」とおっしゃいました。
「紅い薔薇・・・それは家族かもしれないし、他の何かかもしれない・・・。
それをminntaさん、見つけていってください。」と。
 
このDさんを含め、1年9ヶ月、この物件で住民の方のお世話をさせていただき、
私を気に入ってくださる方も多く、それが私の励みになっていたように思います。
いつも私の姿を見ては、かけよって 私の名前を読んでくれる4歳のコウちゃんからも
この日、折り紙で作った手作りの一輪の花を頂きました。
 
またご一緒に働いていたCLの方や管理人のチーフも含め、
とても可愛がっていただきました。
以前在籍していた派遣会社の派遣先とは打って変わって、幸せな1年9ヶ月でした。
 
身体を直すべく、少し収入は減りますが、
これからは、もう一軒の物件のタワーマンションの専属CLとして働くことになります。
ずっと同じ時間のローテーションですから、
身体のリズムが大幅に狂うことはないと思います。
 
「最後になった物件の皆様、お世話になりました。本当にありがとうございました。」
 
そんな感謝の言葉をどこかで伝えたくて・・・。 
 
イメージ 1
 
イメージ 2