2008.09.23の夢 | あなたに,も一度恋をする

あなたに,も一度恋をする

わんこと,お花と,お料理と…そして介護

ゆうべ見た夢は何とも言いがたい苦しい夢だった。
その夢は、愛犬ちい子がまだ生きてて、
遠い場所に置き去りにされた夢だった。

「ちいは、あそこに置いてきた。」
母が言った。

「あそこってどこ?」

「東大阪市。」という。

「東大阪市なんて行ったことない場所じゃん。
なんでそんなとこに置いてきたの?ねぇ、なんで?」

「だって連れて帰れなかったから。」

「連れて帰れなかっただなんて・・・。」

どうしていいのか頭の中が混乱して、胸が張り裂けそうになった。
目も見えない、耳もほとんど聞こえない。もう嗅覚だって衰えてるあの子は、今どうしてるんだろ。
どんなに不安だろう。
きっと私たちを探してる。泣いてるよ。ずっと泣いてるよ。
そう思うと、なんて残酷なことをしたのだろうと張り裂けそうになる。

「今すぐ探しにいかなくちゃ。ちいが泣いてる。泣いてるよ。」

夢のなかで、ちいは丸っこいあのフトッチョの身体で、道路を右往左往しながら路頭に迷い、悲しそうなあの声で、私を呼んでる姿を思い浮かべた。


目が覚めてからも、夢はひきずり、心を縛った。
ちいが亡くなってから、もう1年経とうとしてる。
春になったら公園に骨を散骨するはずだったのに、私はまだ、ちいの骨から離れられずにいる。
早く天国にいってほしいと願いつつ、骨と別れられない。
せめて骨だけでも・・。
夢は、ちいが、早く土に返してと言っているのかもしれない。


時折、柴犬を連れ散歩している人をみかけると、ちいを思い出す。
容姿は同じ犬種でも、やっぱりその犬はちいとは似ても似つかない。
可愛い私達の家族だったちい子。
母は最近、犬を飼いたいと言い出した。
犬を飼えば、寿命が1割から2割も長くなるという統計が、ある研究で発表されたことがある。
「賛成だよ。」といいつつ、結局母と二人で、ちい子の思い出をずっと記憶のなかに残しておきたいから、新しい家族は、もう迎えるのはやめようということになった。

ちい・・・
あなたの1周忌になる日、お骨を土に返します。
だから、もうちょっとだけ、私の傍にいてください。