今日は8月3日
衛の誕生日であり、
彼の両親の命日である。
今日、衛は両親の墓参りに向かう。
「本当に昨夜はお世話になりました。
ご馳走していただいた上に、
旦那さんにもいろいろよくして頂いて・・・」
「気にしないで。私の家って
私やダンナの友達が家に来ては
夜遅くまで飲んだりとかしてるから。
といっても、私達夫婦の共通の友人ばかりだけどねー」
ふゆみの運転するワンボックスカーの中で
うさぎとふゆみは他愛無い会話をする。
あおいは助手席にセットしている
チャイルドシートに座っている
「ところでまもちゃんとふゆみさん、
目が腫れてますよ?大丈夫ですか・・・?」
うさぎの何気ないひとことに
衛とふゆみは一瞬驚いたが・・・
「いや、昨夜積もり積もった話があって
夜遅くまで話し込んでたから・・・
ふゆみさん、帰り俺が運転代わりますから。」
衛のさりげないフォローを聞いて、
ふゆみもさりげなく返した。
「いいの?じゃあお願いしようかな。
衛君、運転上手そうだし。」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「衛君、ここがあなたの両親のお墓よ。
お姉ちゃん、勝さん、衛君が来てくれたのよ?
こんなに立派な青年になって・・・
来年、うさぎさんと結婚するのよ・・・・
天国から祝福してあげてね?」
ふゆみの言葉に涙するうさぎ。
うさぎの肩を抱き寄せる衛
大人たちの言動を不思議な思いで
見つめる、あおい。
ふゆみは、あおいを抱き上げながら言った。
「このお墓はね、事故の後に私の父が建てたものなの。
最初はお姉ちゃんの骨と勝さんの骨は
別々にするべきだって、お互いの親族が
一緒のお墓に入れるのを反対してたのだけど。
でもね、父が何とか地場家の親戚を
説得して、勝さんの骨の一部を
分けてもらったって話を父が亡くなった後に
母から聞いたの。でも、その母も
3年前に亡くなったわ。このお墓は
父親なりの精一杯の気持ちだったのね。
私、そんな父の事を理解してあげようとは
しなかった・・・本当親になってはじめて
親の気持ちがわかった気がする。」
ふゆみは話しながら
あおいを抱きしめる力を強くした
「まもちゃん・・・お誕生日おめでとう。
産まれてきてくれて・・・私を愛してくれて・・・
本当にありがとう・・・」
うさぎは衛に感謝と祝福の言葉をかけた
衛も、うさぎと墓前の両親に対して
感謝と祝福の言葉をかけた
「お父さん、お母さん、
俺を産んでくれてありがとう。
愛してくれてありがとう・・・
そして、うさ、俺を受け入れてくれて
本当にありがとう・・・」
4人は墓を清めて花と線香を供えて
墓前の前に手を合わせた。
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「それでは、この二日間お世話になりました。
ふゆみさん達もお元気で・・・」
「あおいちゃん、また一緒に遊ぼうね。
ママのいう事聞いていい子にするんだよ」
帰りは衛の運転する車で京都に戻り、
衛とうさぎは東京に帰る為に
新幹線のホームに向かった。
あおいとふゆみは見送りである
「あおい、お姉ちゃん達にバイバイしなくちゃ?」
ふゆみはあおいを説得するが、
あおいはすっかりうさぎに懐いてしまい
うさぎが帰ると知ったとたん
泣き出してしまった。
「やだぁ・・・もっと一緒にいたいよ・・・
おねえちゃん帰っちゃやだ・・・」
「おねえちゃんも一緒にいたいけど、
あおいちゃんにパパとママがいるように
おねえちゃんも、パパとママのところに
帰らなくちゃいけないんだ・・・」
うさぎもあおいとの別れを惜しんでいた。
「それでは、来年もこちらにお墓参りに行きますから。
来年だけでなくずっと・・・俺がいつか亡くなるまで・・・」
「気が向いたらいつでもいらっしゃいね。
いつでも歓迎するわ。うさぎさん、
衛君をお願いね?幸せにしてもらってね?」
「ありがとうございます・・・
ふゆみさん達もお元気で・・・」
衛とうさぎを乗せた新幹線が動き出すまで
4人は別れを惜しむように、
ホームと新幹線のデッキの間で
言葉を交し合った
「まもちゃん・・・来年もそのまた来年も・・・
ずっと一緒に京都に行こうね・・・」
「そうだな・・・ずっと一緒に・・・
両親に俺たちが元気にやっているのを
報告しに行かなくちゃ。
俺の親たちに負けないくらい
幸せにならなくちゃな。」
「そうだね。まもちゃん・・・」
二人は肩を寄せ合いながら
東京に向かう新幹線の座席で
京都の旅を振り返っていた
続
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明日で最終回です!(言い切った)
乞うご期待!?