認可保育所の待機児童問題を名目に自民党さいたま市議団が召集請求した臨時議会。24、25日の2日間に渡って開かれたが、同市議団が「早急に」「緊急避難的に」「待機解消の一助に」と提案していた認可園の施設面積を緩和(=狭く)する改正条例案は、自公協力のもと自ら継続審査とする事態となった。子育て中の保護者や保育従事者の思い、民意を無視した改正条例を出してきた上に、議会の場も単なるドタバタ劇に終わった。

自民が提示していた改正条例案は、満2歳未満の子1人あたりの乳児室の基準面積を現行の3・3平方㍍から2・5平方㍍に、2歳以上は現行1・98平方㍍を1・65平方㍍に引き下げるというもの。

これに対して、私たち改革フォーラムや民主など、提出会派の自民を除く全会派は本会議質疑に登壇し、保育の質と安全性の確保はどうするのか、当事者や現場の理解は得ているのか、詰め込み保育をしたところでどれだけ待機解消につながるのか等を質したが、提案理由として納得できるほどの説明はなかった。子育て中のお父さんお母さんたちも大勢傍聴に来ていて、そうした空気も読んだのか、自公は色々理由づけをして、保健福祉委員会で閉会中の継続審査としてしまった。もちろん、継続審査になったからといって私たちの主張は変わるものではない。改正条例案自体に反対。4月の臨時議会はあまりにもお粗末な幕切れだった。