市政ニュース1209(一般質問) | 高橋祐司オフィシャルブログ「みんなの調布」Powered by Ameba

市政ニュース1209(一般質問)

「みんなの調布」発行人の高橋ゆうじです。

遅くなってしまいましたが、私の今議会での一般質問の要旨をご紹介しておきます。
今回の質問は
1)「調布市の補助金について」
2)「京王線地下化後の線路後の開発計画について」

補助金については9月の決算審議で市内の各種団体、組織に交付している補助金などが想像以上に多く、それがどれほどあるのか?どんな基準で交付しているか?が解りませんでした。
学校や保育園、商工会や、福祉団体など、いろんな分野で決算も別々で全体が掴めなかったんです。

市内の経済活性化、教育・福祉の充実、地域コミュニティーの増進など必要性は理解できるが、その運用ルールなどが明らかじゃない。しかも市民に公表されてない。
ある外郭団体には「業務委託費」名目で拠出されていながら補助金も交付。
資料請求をしたら、補助金などを一括して管理してないんだとの回答で、これはイカンということで公開の場で追及し、すべてを明らかにしてもらうことにしました。

結論から言えば各部門内で判断、公布し、結果も部門内だけで処理し評価基準も曖昧でした。
本来、補助金や助成金というのは公益性、公平性、透明性が担保されていなければならないものです。
で、市民からの開示請求があれば、すぐ公開しなければならない。

普段から「市民と協働の自治」をキーワードとしている長友市政な訳ですから、前提としての情報公開、情報提供は当たり前であるはず、これでは「市民と一緒に…」なんて言えない。

いま全国の多くの自治体でも、この補助金改革に取組み初めています。

そこで、こんな感じで具体的に質問。
1、年間での交付(執行)総額はいくらか? 年間予算に占める割合は?
2、5年以上継続して交付している団体・組織は?交付額はどれくらいあるのか?
  (毎年ほぼ一定額が支給されている団体や組織では、予算として組み込まれていないか?)
3、申請から審査、交付の基準、体制(組織)は?
4、申請時には目的と併せ目標が提示されているだろうが、交付後の評価は誰が、どのような基準で?
5、その評価や審査に第3者が加わっているのか?
6、各補助金の定期的な見直しはしているか?それは何年くらいのサイクル?どんなガイドラインか?
7、今後の執行の在り方や、改革の予定はあるか? 

最初の答弁では「前向きに検討」という役所特有の表現だったので、再質問で市長に名指しで質問。
結果、⇒交付額 22年度、一般会計で45億7000万円です。
いままで公開されてなかった市民への公表も24年度中には実施することになり、その基準やルールも見直し、第3者を入れての審査や評価も開始するという答弁を引き出しました。
併せて、事後の評価のために申請の際には「目的」と共に「目標」を記入して貰うようにも申し入れておきました。

2つ目は京王線の線路跡地の活用開発について
これについては、これまでなかなか正式な形で情報が出されてなかったのと、仙川劇場をつくったあの巨匠と言われる建築家が基本コンセプトを担当し、すべてが「遊歩道」とかいう説明だったので、現状と今後の予定を問い質した。

・この線路敷地跡はすべて遊歩道ですでに決定で、今後検討がはかられることは有りえないのか?
・これは「市民からのニーズ」なのか?
・過去に市民意見で「庭園だけでは面白さに欠けインパクトが無い」「にぎわいの演出が欲しい」などとあったではないか?

高橋は今回、平成17年からの資料を読み込み、市内のプランナーにも手伝ってもらい課題を抽出し、夏には、過去に似たような展開をしている事例と言われている京王線の初台~新宿間と、3年ほど前に開発された東急電鉄目黒町線の洗足~西小山~武蔵小山間も視察して来ました。

市民に「うるおい」「安らぎ」を感じて貰える「遊歩道」のコンセプトはいいのだが、初台駅周辺は30年以上経過し、確かに緑は大木となり、大きな木陰が出来て住民の憩いの遊歩道に仕上がっているが、まだ3年ほどにしかならない西小山・武蔵小山周辺は、残念ながら「緑道」とは言え、低木ばかりで、木陰は全く無く、寂しいものでした。

・決して、「遊歩道」というコンセプトを否定するものではないが、すべてのエリアを一律に考え結論を出すというのは如何なものか?
・線路際の建物はすべて線路に背を向けて建ち、その壁が遊歩道に迫ることになる。
・遊歩道で市民への「うるおい」や「安らぎ」は提供出来るが「にぎわい」はどこで演出するのか?
・遊歩道で市内を「回遊」という説明もあったが回遊とは、賑わいを創る点(ポイント)があり、それらを移動する導線が生まれることで出来上がるもの。
・その「回遊」は調布市の財政にどれほどの効果をもたらすのか?
・市の財政が右肩上がりの時代では無くなった。
・3.11の震災以降、日本人の価値観は大きく変化して来ている。
・これまでの社会では想像も出来なかった国民・市民の意識改革が起ころうとしている。

・この事業は調布市政にとって、100年、200年に一度の一大事業になる。
・これほどのスペースが市有地として出現することは、将来的にも有りえない。
・平成24年度の市政方針の中で市長は「厳しい財政環境が見込まれることから、“選択と集中”の観点から、事務事業の優先度を厳しい視点で判断し、限られた財源の重点的な配分を行うとともに、新たな総合計画の策定にあたっては、従来の施策等の抜本的な見直しも視野に検討を進めること」と通達している。
・100年先、200年先の調布市民に「うるおい」と共に「にぎわい」や「活気」を提供し、
市の財政にも「うるおい」をもたらす活用方法を再度検討できないのか?
・現時点での事業の進捗と、今後の大まかなスケジュールはどうなっているのか?

≪結果≫
線路跡地と駅前広場の開発費用を合わせると約120億円超の大事業、土地だけでも70億円です。
これで「うるおい」だけは無いでしょう。
それなら、この線路跡地は京王電鉄の土地な訳で、それをわざわざ取得する必要もない。
財政の助けになるような展開をしない手は無いと高橋は考えてます。

もろもろ、やり取りの結果「まだ再検討の余地はあると理解するが良いか?」の問いに、首を縦に振り、認めました。

なので、最後にこんな提案(主張)をして締めくくりました。

・市長判断による「特区」のような制度は採れないのか?
・この線路跡地も、新しい駅前の広場と連なったイベントスペースという発想をしてはどうか?
・全国には小さなワゴン車を利用して、イベント会場でアイデア満載の飲食を提供したり、ユニークなグッズを販売したりする若者たちが大勢います。彼らは活躍の場を欲しがっています。
・一定区間ごとに整備を進めて行くというなら、そのエリア毎にテーマやコンセプトを設定し、飲食や雑貨もすべてそのテーマに即した商品を提供する、それでその通りで話題をつくり、全国に発信する。
・また、京王電鉄にはマニアにとってはお宝と言われる車両のモデルもあるという。
・そんな車両を展示し、周辺で屋台村のような賑わいをつくる、そんなアイデアは有りえないか?
・市内の映画会社には人気が衰えない劇画のキャラクターがいる。
・往年の人気映画の大型手書き看板を描く職人さんがまだご健在だったりもする。
・それらを生かして「映画の街」を演出・発信出来ないか?
・総合広告代理店でも、街づくりに多くの実績を持つデベロッパーでも、空間プロデュース事業を担う会社でも喜んで提案してくれると思う。
・彼らに活用のアイデアだけでなく、話題のつくり方、全国への情報発信の仕方、全国から観光客を呼び寄せる手法も提案してもらったら良い。
・それらのアイデアを市民と一緒になって考え検討し、「市民と協働の街づくり」を実現して欲しい。

必要なのは、市長の実現に向けての覚悟と、強いリーダーシップだ!
調布にとっては、将来的にも2度と出現しない一大事業、大きな予算の拠出もある。

『ぜひ、次世代を担ういまの子供たちに、夢と活気、そして賑わいを提供できる街づくりを推進して下さることを強く、強く願って私の質問を終わります!』