渋谷選挙管理委員会事件 | 高橋祐司オフィシャルブログ「みんなの調布」Powered by Ameba

渋谷選挙管理委員会事件

「みんなの調布」発行人の高橋ゆうじです。

行政視察報告の前に急ぎ一件ご案内です。

みなさんご存知でしょうか?
以前、テレビや新聞で報道のあった渋谷区議会議員選挙の開票に伴う選挙管理委員会の裁定が法廷に持ち込まれ、この11月10日に東京高等裁判所で第一回の弁論が行われます。

ボクも傍聴に行くことにしているのですが、この裁判にまつわる水面下での動きが、どう考えても有権者である区民(市民)を無視した旧来の地方政治家の身勝手な騒ぎに思えてならないのです。

ことの顛末は、
・今年4月の渋谷区議会議員選挙の開票結果、最下位当選者と次点(落選者)の得票数差は僅か1票。
・渋谷区の選挙管理委員会は当選と発表したが、次点者からの申し出を受け、再度精査し、改めて開票通りの認定をした。
・納得できない次点者は今度は渋谷を飛び越え、東京都選挙管理委員会に再審査を要求。
・すると東京都の選挙管理委員会は、最下位当選者の得票のうちの1票が無効票であると認定し、最下位当選議員の当選を無効と裁決し、“くじ引き”で当選者を決めると発表した。
 ※無効と裁定した投票用紙を『姓は正しいが、名前は判定できない』とのこと。
・納得出来ない区議は都選管を相手取り、裁決取り消しを求める訴えを東京高裁に起こした。
というもの。

訴えを起こしているのは、
新人の小柳まさや氏(44歳・みんなの党)、対して1票差で落選したのは渋谷区議会で3回当選、議長などを歴任して松岡定俊氏(56歳・自民党)。

背景には、
・渋谷区議会の現状(全34議席:自民7 公明6 民主7 共産6 みんな3 無所属5)がある
・これまで数十年渋谷区は、区長以下、大御所議員はすべて自公で固められ無風状態
・今年の選挙で、自公が過半数割れしたために波乱が起きている。

小柳氏は、
・「渋谷区選挙管理委員会が認定したものを、東京都選挙管理委員会が覆した背景には、不可解な相関関係が存在する。
・現在の都選管の委員長は元渋谷区長の小倉基氏(元自民党三塚派)である。
・小倉委員長の娘は東京都議会議員の村上英子氏(自民党渋谷総支部支部長)
・松岡氏は村上英子自民党支部長の選挙運動員であり支持者でもある。
・東京都選挙管理委員と娘である村上英子氏(自民渋谷総支部支部長)にとって松岡氏は子飼い。
・これは明らかに『選挙管理委員長は親族等関係者の利害に関わる審理裁決に参与してはならない』旨の地方自治法189条2項に違反している。
・力士と行司が手を組んでいるようなもの
と主張している。

また最近、渋谷区(桑原敏武渋谷区長は自公推薦)は、松岡氏を区の功労者に認定、区の行政委員に抜擢したりしている。

小柳氏は現在、区議として議会活動を続ける傍ら、街頭でチラシ配布をしたり、ポスティングや、新聞折り込みなどの活動を地道に続けている。

さあ、みなさんはどう思われますか?

各地の自治体で、行政委員や団体の要職に議員OBを配している事例は数多い。
これは霞ヶ関の官僚と各種の団体や法人との関係(天下り)と同じ構図が、全国でも繰り返されているということです。

そこには「利権」や「既得権益」に群がる人種、「口利き議員」が横行する古い体質の議会が数多く残っているという証しでしょう。

少なくともボクは、そういった旧弊廃絶なくして、地域主権、住民主権の自治は成り立たないと考え行動していくつもりだし、そういった目線でこの事件を見つめて行きたいと思っています。

そう、我が町調布にも似たような事例はあると聞いています。