台風19号を過剰に恐れていないか? | 岐路に立つ日本を考える

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 私は日本を世界に誇ることのできる素晴らしい国だと思っていますが、残念ながらこの思いはまだ多くの国民の共通の考えとはなっていないようです。
 日本の抱えている問題について自分なりの見解を表明しながら、この思いを広げていきたいと思っています。


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 台風の強さには「強い」「非常に強い」「猛烈な」の3段階があり、台風の大きさには「大型(大きい)」「超大型(非常に大きい)」の2段階があるのはご存知でしょうか。(もっとも「強い」にも「大型」にも分類されない、さらに弱めで小さい台風もありますが。)

 台風の強さは最大風速で分類され、最大風速が秒速33メートルから44メートルのものを「強い」、44メートルから54メートルのものを「非常に強い」、54メートル以上のものを「猛烈な」で表します。

 台風の大きさは風速が秒速15メートル以上の半径が500キロから800キロのものを「大型(大きい)」といい、800キロ以上のものを「超大型(非常に大きい)」と言います。

 このことを頭に置いた上で、今回の台風19号が現在(平成26年10月12日午後6時)、気象庁からどのように表現されているかというと、実は「大型で強い」です。つまり、大きさでは「超大型(非常に大きい)」ではありませんし、強さでも「非常に強い」とか「猛烈な」ではありません。最大風速は秒速35メートルですから、「強い」という表記もかろうじてついているに過ぎず、もう少し弱まると「強い」という表記もできなくなります。つまり歴史に名を残すような台風から見れば、実はかなり弱い台風だということがわかります。

 雨雲の様子を見ても、雨の多い台風ではないように感じます。現段階では進路がゆっくりしているため、雨が降っている地域では通算の雨量が増しますので警戒を怠ってはなりませんが、過剰な心配は必要ないありふれた台風になってきているということは言ってよいかと思います。

 確かに4日前は中心気圧が900ヘクトパスカルまで低下し、「超大型」で「猛烈」な台風だったと言えますが、現在は中心気圧が965ヘクトパスカルにまで弱ってきました。台風である以上なめてかかるのは問題でしょうが、室戸台風とか枕崎台風とか伊勢湾台風に近い先入観を持っていると、現実は全然違うということになります。

 マスコミは今回の台風19号について随分あおってきましたが、その後勢力が弱まっていることについては触れていません。しかし、あおられた情報に基づいて休校にする学校や運転を休止する鉄道路線などが出たりするわけで、マスコミにはこれに対する社会的な責任は間違いなくあるとはいえないでしょうか。

 日本のマスコミはあてにならないということは、こういうところからもいえるかと思います。


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