外資を儲けさせるだけの太陽光発電の固定買取制度を廃止しよう! | 岐路に立つ日本を考える

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 私は日本を世界に誇ることのできる素晴らしい国だと思っていますが、残念ながらこの思いはまだ多くの国民の共通の考えとはなっていないようです。
 日本の抱えている問題について自分なりの見解を表明しながら、この思いを広げていきたいと思っています。


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 産経新聞に「中国系メガソーラー、続々と東北進出 国産後退、エネルギー安保に影」との記事が載りました。記事の冒頭部分のみを引用します。

 東日本大震災で代替エネルギーに注目が集まる中、大規模太陽光発電所(メガソーラー)を展開する中国系を中心とした外資系企業が、東北で土地確保を本格化させている。国が固定価格買い取り制度を開始して「採算ベースに乗った」(資源エネルギー庁)という背景があるが、地元からは「制度を利用して利益をあげたら撤退するのでは」と不安の声もあがる。国はエネルギーセキュリティーの重視を掲げるが、国内メーカーの競争力低下を勘案しないままの門戸開放に疑問符が付いている。(大泉晋之助、渡辺陽子)
リンク先は「産経新聞の記事」

 管総理が退陣と引き替えに成立させた「再生エネルギー特別処置法」というものによって、太陽光発電1キロワット時あたり42円現在は38円に減額)で買い取られることになりました。国際的に見ても他に例がないくらいの高値です。我々が現在電力会社から購入している時の電気料金の単価は1キロワット時あたり20円程度ですから、電力会社は自分が売る値段の2倍程度の価格で太陽光発電の電気を買わなければならなくなっているわけです。

 しかも太陽光は時間によっても天気によっても発電量が大きく変動する電力ですから、安定した電力を供給することを目的とした場合に、大変使いにくい電力になります。このため、この電力を商用に利用することを計算に入れることは非常な困難を伴い、実際には利用されないまま捨てられるだけに終わる可能性すらあるわけです。つまり、商業的な利用価値が非常に薄い電力を、電力会社は売値の2倍程度の高価格で買い取らなければならないわけです。そして、電力会社が経営を維持していくためには、その余計な買取に必要になったお金を、一般の消費者から「電気料金の値上げ」という形で徴収しなければなりません。このように実用性の乏しい電力を生み出すための費用を、私たち国民が結局余計に負担していく制度が、この買取制度なわけです。

 さて、この買取制度に利用される太陽光パネルが日本製であるなら、パネルを作った日本企業の利益にもなるでしょう。また、太陽光パネルを利用して発電事業を行おうという会社が国内資本の企業であるならば、この制度によって買い取られた電気代は日本人に還元されるわけですから、まだ見逃せるかもしれません。しかしながら、この事業に積極的に参入してきているのは、中国系を中心とした外国資本であり、そして彼らが使うのは当然中国系のソーラーパネルになるのは当たり前の話です。つまり、私たち日本国民が電力料金の値上げによって負担する、太陽光発電の買取料金は、中国をはじめとする外国の利益に貢献するような仕組みになっているというわけです。しかも、太陽光発電は、パネルを敷き詰めてしまえば、後はほとんど人手を必要としません。つまり、メガソーラー発電を普及させても、日本国民の雇用は事実上発生しないのです。私たち日本国民は、一体何のためにこのような制度を導入しているのか、まじめに再考すべき時が来ていると思います。

 ところで、原発事故発生時の管内閣の対処については、非常に大きな問題があったことがいろいろと指摘されています。管総理が現地入りにこだわったためにベント(換気)が遅れて水素爆発につながったことはあまりに有名ですが、米軍から申し出のあった炉心の冷却剤の供与と投下散布も断っていますし、海水の注水の許可もなかなか出しませんでした。原発に反対する立場から、原発事故を意図的に拡大しようとしたのでないかとの疑いさえ持たれるほど、極めて重大な判断ミスを管総理は繰り返したといえます。

 しかしながら、実際の批判は政府よりも東電に向かい、原発廃止の世論が盛り上がり、管総理退陣時の「置き土産」として「再生エネルギー特別処置法」まで作られてしまいました。まさに、管総理の思い通りの方向に世の中は進んだのではないかと思います。

 私たちはこの全体像をよく確認しながら、「再生エネルギー特別処置法」に基づく固定買取制度を廃止に持っていくべきではないでしょうか。そして、この法律の廃止を前提として、現在進められつつある案件についても、事業の凍結を行うべきだと考えます。ご賛同いただける方は、ブログランキングへの投票をお願いいたします。


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 なお、太陽光発電の非現実生については、私の過去のブログ記事リンク先は「太陽光発電を考える」もご覧いただけたらと思います。


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