一日の始まり

今日の日をありがとう。

一日の終わりにも今日の日をありがとう。

感謝を忘れずに微笑みを絶やさずに

誰も恨まず邪悪な気持ちもなく。

そんな人がいたらどうしよう…


会ってみたいけど怖い気もする。


私の中の悪を包んで持ち去る技を教えてもらえるかな…


少し暗い話になりそうな予感がします。

2回目の化学療法の前の採血結果。

腫瘍マーカーは上がっていました。


1回目の治療の後採血結果

血小板も低下

(これは自然に様子みる)

肝機能は上がっていたので内服薬追加になりました。


新しい治療を始める時…

どこか不安でザワザワする気持ちを

自分なりに整えようと必死です。


だって生きるためだから…


胸をぐわって押されているような苦しさで涙が出てくることがあります。


診察日のこと。


診察室から出てきたご家族。

奥様、ご主人、息子さんの3人。


私の後ろの席に座り話しています。

乳がんの初期が見つかったようです。

息子さんが「根治するから」

「不幸中の幸い」だと何度も何度も言っていました。


ご家族が心配している気持ちと

ご本人の不安な気持ちと。

とても分かるけど…

同時に…逆の気持ちになる私がいた。


胸がチクんとして

またぐわって苦しくなりました。


意識して呼吸をしないと苦しくなり眼を閉じていないと泣きそうになりました。


そんなナーバスな気持ちのまま診察の順番になりました。


主治医はいつも通り変わりないか聞いてきて採血結果もサラッと言われ

マーカーも高くなってるけど

「まだ一回めだから」って。


辛い気持ちをはじめて言葉にして伝えました。

胸のしこりも大きくなって怖かったこと。

そして


「希望が見つけられなくて」と。

「治療が希望だよ」と主治医。


大正解です。

何も言えなくなりました。


通院して採血して結果待って

診察の順番待って点滴するのも待って

そうして生きるために待って。


そして勝手に悲しくなり泣けてきました。


「不安が軽くなる薬出そうか」と。

「大丈夫」と答えましたが

「薬に頼ってもいいんだよ」と言われ

もしかしたら少し前を向けるかもと。


怠け者になる薬でした。

眠くなり仮眠した後もまだ眠くてずっと横になっていました。

ちっともすっきりしない…


欲しかったのは薬じゃなかった。

病に勝とうとする気を手に入れること。


診察の後看護師さんが心配して来てくれて

少しお話して冷静になったら

忙しいのに申し訳ないなって思いながら

お礼を言いました。


今ならあのご家族に心から

「良くなってね」と言えます。

あの時は素直に思えなくて…

複雑な気持ちだった。


私の心の小さい歪み

1つだったのがたくさんになって

大きな歪みになっていたのかもしれない。


引っかかって苦しくて…

生きているとそんな気持ちもあるね。


それが生きていくことなのか!?

なんて…

何も分からないし…

自信なんて全くないけれど。


恨んだり憎んだりするかもしれない。

これからもするでしょう。


私は母で幸せを願い

私は妻で手を取り合い生きていきたくて

私は娘で安心してほしくて。


どんな日でも陽はまた昇る。

そう気付かせてくれた。





自分の味方は自分。

自信がなくてもどんな時も

自分に優しく素直でいよう。

そして自分で背中をそっと押していこう。



ありがとう✨