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母との電話を切ったあと、
ゆうきはしばらく
スマホを握りしめたまま、
言葉を失っていた。
泣いているのか、
怒っているのか、
顔を正面から見れなかった。
「どうしよう……
母さんは、このまま
あの葬式がしたいみたいだ」
絞り出すような声だった。
「俺が……
俺の借金で
実家のお金をたくさん使ったから。
母さんはずっと、
俺に言えなかったんだと思う。
それで父さんの葬儀まで
みじめになるなんて、きっと……
耐えられないんだろうな」
ゆうきの拳が、
ぎゅっと膝の上で固く握られた。
「父さん、そんなに怒る人じゃなかったけど……
きっと怒ってるよな。俺のせいで、母さんがこんな想いして」
私はそっと隣に座り、
ゆうきの手に手を重ねた。
心臓が苦しいほど締め付けられる。
葬式という「最後の別れ」さえ、
借金の影が追いかけてくる。
現実は冷酷だ。
お金が、ない。
そして義母が抱く
プライドや想いは簡単には崩れない。
私はゆっくりゆっくり
言葉を選びながら続けた。
「でもね、私たちも必死で
借金返してきたんだよ。
また同じところに
戻るわけにはいかない。
まずは…できる方法を、
一緒に冷静に考えよう?」
もう泣くでも怒るでもなく、
ただ前を向くしかなかった。
ゆうきは目を伏せ、小さく頷いた。
「ごめん。
本当に……ごめん。
また俺のせいで、
美由紀に苦しい思いさせて」
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