2024年5月10日(金)



義父が突然の意識混濁により

入院してしまったので


今、義母は

サービス付き高齢者住宅で

ひとりでおります。


1人といっても

老人施設なので安心。


義母は自由が無いと言って

不満かもしれませんが


家族としては

こんな有難いことありません。



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昨日、

私は車で出掛けており、


あ!そうだ!


ここからなら

義母のサ高住まで車で

30分で行けるから

帰宅する前にさっと寄って

お花を渡してしまえば

母の日に

わざわざ行かなくてもよくなる!



と、運転中に不意に思い立ち

夫に電話しました。


私、これから何処かで

カーネーション買って

お義母さんに届けて来るね花束


夫「頼む!有難う」


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実は

日曜日から2泊で

金沢の方に

夫と行く事になっており



母の日には

会いに行けないので



義母の所には

母の日が過ぎた来週半ばにでも

行こうかと

夫と話していたんです。



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3月末で退職して

1年間は

自由だと思っていたのに



急転直下再び

常勤での仕事を

6月半ばから

引き受ける事になった夫は



フリーになるはずだった1年間に

やろうと思っていた事を

この4月、5月、6月前半に

ぎゅっと凝縮して

あれこれ予定を立てているんです。



だから

退職したのに

なんだかんだと忙しい。



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私は出先でぱっと

カーネーションの鉢を買い、


義母のサ高住に

ひとりで車を走らせました。



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私が訪ねると


義母はちょうど

お風呂が終わったところで


パジャマ姿で

髪を乾かしていました。


私の顔を見ると

ちょっと

びっくりしたような顔をして


でもそのあと

嬉しそうに


「あらぁ〜嫁子さん

 わざわざ来てくれたんだ〜」と


顔をくしゃくしゃにして

喜んでくれました。


そして、

いつものように

私にあげる物が何かないかと


冷蔵庫の中を探して

まだ開けてないキムチを

くれました。



お義母さんという人は


94歳になった今でも

何か人に

何かやってあげたいと思う

そんな世話好きの

おばあさんなんです。



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私が持って行った

母の日のカーネーションに


歯磨き用のコップで

水を上げながら


お義母さんは

お喋りが止まりません。


お義父さんの

意識が無くなった時の様子を

事細かに話してくれます。



(義母)

あー、ホントにびっくりしたよ。

声掛けても

おじいさんたら

うんともすんとも言わないから


施設のお姉さんを呼んだら、

4〜5人の人が来てくれて


みんなで


おじいさんの名前呼んだり


バンバン叩いたり


身体を揺らしたりしたけど


何にも反応無かったんだよ。


もうお終いだと思ったね。


施設の先生が来て

救急車呼んだ方が

良いって事になって


おじいさん運ばれちゃったけど


もはやこれまでだと

あたし、観念したんだよ。


だけど

生き返ったって言うじゃない!


ホントに驚いたよ。


あの人

芯が強い人だから

まだまだ行かないんだねぇ


でもね、前の日まで

おじいさん

元気だったんだよ。


食欲旺盛で


スプーンで食べさせてやると

いくらでも食べるんだよ。


お粥と刻んだおかずで

美味しくもなさそうなんだけど


目で

もっと寄越せって

言ってくるんだよ…


おじいさん、

食欲は有るんだけどねぇ…


食べてない時は

死んだ魚の目のように

ドロンとした目を開けて

ぼーっとしてるか


あとは

口を開けてただ

眠っているだけなんだよ。



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滔々と喋るお義母さんの話を

わたしはただ頷きながら

聞いていました。


94才の義母と98才の義父


私の夫の

お母さんとお父さん


話を聞きながら


なんか不思議と

2人のことが近く感じられて


不思議な感覚


あー、家族なんだなぁと言うか

そんな感覚…を覚えました。



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施設の人が

夕食の準備が出来たと

呼びに来たので


お義母さんの話はそこまで。


お義母さんは

パジャマを脱いで

食事に行く為の

服に着替えました。



お義母さんの体を見て

驚いたわ…


体もあんな

しわくちゃになるのね…


しわくちゃの胸に

ちゃんとブラジャーを付けて


その上に肌着を着て


ブラウスとスラックスを着て


髪を整えるお義母さん。


帰る私を

施設の玄関まで見送ってくれました。


手を振るお義母さん。


私も手を振り返しながら

なんだか胸が熱くなりました。