賃貸で貸していた実家の惨状。

この棒が、

こういう風に置いてあった。


いかにも、これでぶっ壊したぞ!と

誇示するように。


立ちつくす母と私。


その横で、不動産屋さんが、

平然と修繕箇所の説明をする。


私も母もショックで

青ざめているというのに…



もやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもや



2022年2月16日(水)



ちょうど1週間前でしたよ。

不動産屋さんに鍵を開けてもらって

実家の中に入ったのは。



薄暗い中、

電気もつかない家を

見せられた。



あまりの惨状に

言葉を失いました。



もやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもや




実は、この家を貸したのには

理由があったのです。



2016年8月


父、84歳の時に

重大交通事故に遭いました。



11トントラックに轢かれたのです。


11トントラックって

想像出来ますか?




これが11トントラックの大きさです。

このトラックは、事故とは関係ありません。



8月のまだ蒸し暑い夕方、


自転車に乗った父は、

歩行者用の横断歩道を

青信号で、渡っていました。



そこは国道と環状線が交差する

四差路交差点で、

事故が多く発生する危険な場所です。



父は、血圧の薬を

病院に貰いに行った帰りでした。



歩行者用の横断歩道を

青信号で渡っていた時、

左折してきた大型のトラックに

巻き込まれるように轢かれて

父は自転車もろとも

数メートル引きずられました。



わっと、通行人達が集まり、

トラックの下敷きになっている父を

取り巻いたそうです。



交差点の角には交番があります。



ひとりのご婦人が

交番に走って行き、

事故が起きたことを知らせました。



現場では、トラックから

運転手が降りてきて、

トラックの下を覗き込んで

父の姿を確認すると、



また、トラックに

乗り込もうとしたそうです。



別のご婦人が、その運転手を

慌てて引きずり下ろし、

貴方はここに居なさいと

捕まえてくれていたそうです。



そして、また別のご婦人が

散乱した父の靴や

携帯電話、財布など

集めてくれました。



これらは全部、

後で警察の方から聞いた

事故直後の話です。

後の話ですが

3人のご婦人方にお礼がしたくて

連絡先を警察の方に聞いたら、

その方々は、

お礼を固辞されたとの事です。



事故直後は、

パトカー、救急車、消防車、

クレーン車など

何台も来て、

交通規制が敷かれたそうです。



運転手は、その場で

現行犯逮捕。



警察から連絡があり、

母が現場に駆けつけた時、



父はもう、

救急車で病院に運ばれた後でした。



母は、パトカーに乗せられて

父が搬送された病院に

連れて行ってもらいました。



私も連絡を受けて

直接、病院に駆けつけ、

そこで母と合流したのですが…



そこから、



地獄の様な日々が始まったのです




もやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもや




事故翌日、



夫と2人で事故現場を見てきました。



道路は清掃したはずですが、

取りきれていない父の血液と

僅かな肉片が数メートルに亘って

残っていました。




もやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもや




父は、奇跡的に一命は

取りとめましたけど、



術後半年は、

敗血症の危険が去らず

いつ亡くなってもおかしくないと

言われていました。



トラックに轢かれたのが

頭や胴体ではなく、

脚だったので、即死には

至らなかったのですが



父の脚は、

膝から下の骨が飛び出し、

肉がこそげ落とされ、



辛うじて、

足の指が、

残された皮膚に

繋がっていたという

悲惨な状態でした。



整形外科と形成外科の先生達による

手術を何回も受け、



そして、

何回も命の危険と向き合いながら



やっと、やっと

半年経って、

敗血症の心配も無くなり



父の顔にも

笑顔が戻ってくる様になりました。



もやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもや



しかし、



退院しても、

階段のある元の家には

住めません。



身体障害者になり、

父は、車椅子無しでは

生活出来なくなりました。



退院が決まったことは

喜ばしい事でしたが



住める家が無い!



仕方なく、

車椅子でも生活できる

バリアフリーのマンションを

実家の近くに見つけて

そこに、

賃貸で住むことにしました。



年寄りなので、

生活圏を変えるのは

難しく、

実家の生活圏内にあるマンションを

探したのです。



でも、家賃が高い。



2LDKで、

車椅子が通れる幅の廊下や

車椅子が入れるトイレの大きさを

確保すると、

家賃がそれなりに高いんです。



仕方なく、

実家を貸すことにしました。



築35年経っていますが

某大手住宅メーカーの

注文住宅です。



そして、施工から35年間、


点検の度に

メーカーに指摘された箇所を

律儀に修繕し、

母はメンテナンスを

怠りませんでした。


更に、まめに掃除もしており、

内側も外側も綺麗に

保っておりました。



もやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもや




2017年、賃貸に出す時も



その住宅メーカーに相談して

必要なリフォームは

言われるがまま、

全て行いました。



リフォーム工事が済み、

代金をお支払いし、

真新しくなった壁紙や

フロアに満足していました。



まだまだ父の容態が安定する前の

不安な気持ちで

いっぱいの時でしたが、



リフォームを請け負い、

親身になって

賃貸契約も交わしてくれた

〇〇ハウスの方には

助けられた思いでした。



入居者の募集も

家賃の徴収も

入退去時の借り主とのやり取り、

すべてを受託するという契約を

結んでくれたので、

有り難く、安心して

お願いしたのです。



それに、現実問題、

実家を貸さないと、

バリアフリーのマンションの

家賃が払えません。



実際、マンションの家賃の方が

うんと高いので、

実家を貸しても毎月赤字です。



例えば、

実家が10万円で貸せたとすると

借りているマンションは、20万円。



2倍なんですよ…



バリアフリーで、

車椅子で生活出来るような

広さに余裕のある部屋は

家賃が高くて…



決して

贅沢マンションではありません。



独立法人都市開発機構が

運営している住宅です。



そこだと、高齢者でも

賃貸の契約が結べたのです。

1年間の家賃の前払いが条件でしたけどね。



毎月の家賃は大きな負担。



実家を貸す家賃収入が無ければ、

年金しか収入がない両親には

払えません。



実家を貸して得られる家賃は

両親の生命線なんです。



もやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもや



あの、2016年の交通事故。


加害者は、トラックの運転手。


加害者が勤務していた運送会社の

加入していた保険が

トラック共済という、

また、これも闇の保険。



民間の保険会社ではないので

保険金が雀の涙しか出ないんです。



事故があったのが2016年。



雀の涙ですが

保険金が下りたのが…2021年。



保険金が支払われるまで

5年もかかりました。



トラック共済の弁護士が

あーだこーだと

有罪になった加害ドライバーの

過失を正当化し、

父の注意力不足を責め、

保険金を支払うのを渋り続けて5年。



やっと支払われた保険金の総額は、

借りているマンションの

家賃5年分でした。



もう、とっくに事故から

5年経ってますよ😥



もやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもや



あの交通事故の後、

長きに亘る入院生活を経て、

父は家に戻って来ました。


2017年、

季節は春になっていました。


新しく借りたマンションに

住み始めた父、


初めのうちは、

長年、住み慣れた古家に

帰れないことを

残念がってはいましたが、



このバリアフリーのマンションも

脚の不自由な父には快適で、

嬉しそうに暮らしていました。



4年ほど、そのマンションで

暮らした父ですが、



昨年の7月から



腰椎圧迫骨折や、肺炎、

そして、現在は誤嚥性肺炎と

全身の衰えによる廃用症候群で



この半年あまりは、

入退院を繰り返しており、

家では殆ど生活していません。



現在も、リハビリ病院に

入院しています。



しかし、今後の切実な問題は、

どこの病院も長くは

入院させてくれないという事。



いつ、退院させられるか

分かりません。



ですから、

このバリアフリーのマンションは

解約出来ないんです。



父が自宅に戻る可能性がある限り

借り続けなくてはならないんです。



これから、両親は

どうなるんでしょう。



実家が破壊されて、

現在、

貸せる状態ではありません。



早く、家を直して

早く、次のまともな人

入居して貰わなければ



マンションの家賃が

払えません。



〇〇ハウスが

早く解決策を示してくれないと

ホントに困るんです。



ため息ついている場合では

ないですね…



なんとかしなくては…




続きます。