羽生くんの「阿修羅ちゃん」。
今、YouTubeでも色んなダンサーさんや、ダンスの指導者の方々が解説動画をアップされていますね。

最初はBTSの「ダイナマイト」を機長姿で踊る羽生くんの映像がANA公式TikTokから流れて話題になった事に注目したところから解説動画がたくさん作られるようになりました。
その後、宮川くんとの「レゾン」や、DA PUMPさんとの「if…」とか次々に羽生ファンからリクエストが上がって解説されていって、ダンサー目線での見所を教えて頂いています。

ダンサーさんの目線って実に細かいところまで一瞬で見るんですね。
ここでこう動いてるって言われてはじめて「ああ!」って分かる事もたくさんあります。

羽生くん、「恋ダンス」の頃からダンスに興味があるって言って練習してるらしかったですが、いつのまにかダンサーさんが「独学とは思えない」と言うまでに上達してて凄いと思います。


そういう解説動画のコメント欄を見てびっくりしたのですが、ファンの方が「阿修羅ちゃんの4回指を指すところと合掌するところを重ねると阿修羅像になる」って書いてて「そうなんだ!?」って知りました。

わ~❗
そういう事か~❗

「阿修羅ちゃん」を最初に見た時からちょっと、なんかあそこの振りが気になってはいたんです。


右手で右上、左手で左上を指して、顔も左側と右側に向ける。


次に右の下と左の下を指す。
なんか、綺麗にピタッと止まるポーズが左右上下で4回。
ダンスの振り付けで2回はあっても4回ってなんか一瞬「?」って思う感じがあったんですよ。

その時、よく見ると反対の手は体で隠すようにしています。


そして合掌ポーズ。

この指指した手の意味、左右上下4回やる意味ってなんだろう?
って思ったんですけど、流れで見てて考えそこに至らずショック

ダンスの専門用語的にはこういう動きは「ポイント」というそうです。



へたくそですみません💦
雑に合わせたらこんな感じですね。

まさか、重ねると阿修羅像の6本の腕と3つの顔になるとは!
この仕掛け、皆さんすぐ気づいていましたか?
ひとりの人間の体で阿修羅像を表現するために、4回ピタッと静止して合掌ポーズをして、重ね合わせて作ろうとしたそのアイデア!

時間差で出来た画像をレイヤーとして使う。
こんな振り付けってまあないと思います。
解説のダンサーさんも当然だけどここに一瞬で気づける人はいなかった。
「羽生結弦」を本当に客観視しないと出ない発想だと思います。

どこから出たアイデアでしょうね。
よく、羽生くんのジャンプを分解写真みたいにしてるああいうものが参考になったのか、自分でも映像の編集をしているのでそこから思いついたとか。

羽生くん、本当に凄いよ✨
そして、それに気づいて正確にメッセージを読み取ったファンの方凄い❗
(*’ω’ノノ゙☆パチパチ

羽生くん、確実に誰かは気づいて拡散してくれるって思って作った事でしょう。
いやー、こういうファンとの掛け合いみたいなの美しいなあ。



で、今回改めて阿修羅像を見てみたんです。


以下は阿修羅像の説明です。
サイトから抜粋しました。

興福寺の国宝の阿修羅像は西金堂に釈迦三尊、梵天・帝釈天、四天王、十大弟子像などとともに安置されていた八部衆のうちの1体で、その少年を思わせる清楚な美しさから特別な人気を誇っている仏像です。

現在は、五重塔の向かいにある国宝館に安置されています。興福寺は日本国内における国宝の仏像の15パーセントの20以上の仏像が興福寺の所蔵となっています。

興福寺の阿修羅像は、三面六臂、上半身裸で天衣をかけた姿が神秘的で、少年のような可憐な像です。

胴体も腕は細く、憂いのある敬虔な表情が脱活乾漆造の技法でとてもリアルに表現されています。特徴的な3つの顔は、右は幼少期の顔、左は思春期の顔、正面は青年期の顔とされています。

興福寺西金堂は、奈良時代の聖武天皇の后・光明皇后の建立によるものです。

皇子が生まれますが、すぐに亡くなってしまいました。光明皇后は、収める像を年代の違う少年の顔立ちにして祀ることで、亡くなった皇子の成長過程を追うようにして偲んでいたと言われています。


左から唇を噛んだ怒りの表情の幼年期。
右が悩める思春期。
中央がまっすぐに見据える青年期の表情。




こちらは三十三間堂の阿修羅像。

この2つを見て羽生くんと手のポーズが違うことに気付きました。
4方向を指さしていなくて、上の手は手のひらを上に水平に掲げています。
真ん中の手は何かを握っています。
サイトでは以下のように説明されています。


阿修羅像の6つの腕は一人で数人分の活躍をするような強い力、この世のものではない不思議な力をもっていることを表わしていると言われます。

今は6本とも何も持っていませんが、合掌している真ん中の2本以外は、かつて持仏が握られていたといわれています。

天高く掲げられている2本の腕は左手に日輪(にちりん=太陽)、右手に月輪(がちりん=月)を掲げていたといわれ、中空を浮遊しているような2本の腕は、左手に弓、右手に矢を持っていたといわれています。

阿修羅像の6本の腕は2本ずつ3組になっていて、

上に差し上げた2本、斜め下に下ろして肘から先を上に曲げた2本、
そして体の前で合掌する2本があります。

このうち上に差し上げられた腕はアスラのさらに原形である古代ゾロアスター教のアフラ・マズダ(宇宙の創造と運行をおこなう生命と光の神)の性格を示し、もともとは月と太陽を持っていたと考えられています。
真ん中の腕は戦闘的だった頃の性格を表すもので、
弓と矢を持っていたのではないかという説が有力。

 



と、このように上の手には太陽と月を。
中の手には弓と矢を持っていたのですね。


弓と矢!
弓の弦と、射手座の象徴の矢。
羽生くんと繋がりますね。

実を言うと、私の羽生くんの第一印象は「阿修羅像みたいな子だ」というものだったんです。




ほっそりと上品で。
憂いを帯びて、どこか神秘的。

とてもとても美しく目を奪われました。



そして、燃え上がるような闘志をみせ、
闘うその気迫に圧倒されました。


阿修羅像そっくり。
それが私の第一印象。


羽生くんがポーズを決めるにあたって阿修羅像をチェックしなかったとは思わないので、元のポーズをダンスの振り付けに合わせて変更したのかも知れません。


少年の阿修羅から
凄まじい力を秘めた青年の阿修羅へ。



羽生くんの印象は今も変わっていないのです。