先日のジャパンオープンと、続いてのカーニバルオンアイスでプロフィギュアスケーターから引退した町田樹さん。

今後は大学の教授を目指すそうです。
ああ、残念。もっともっと見ていたかったスケーターでしたおねがい


「氷上の哲学者」と言われた町田さんと羽生くんとのエピソードをいくつかご紹介します。


1つ目は、2014年の全日本で突然引退した町田選手について。
翌年の世界選手権の時のだったか?の羽生くんのコメントです。

この部分、昔編集しててうっかり消しちゃったところなんですガーン
動画をありがたくお借りして書き起こしました。


坂巻さんTwitter 動画

羽生
上手く表現は出来ないですけれども「戦友」って感じです。
「ライバル」っていう表現もすごい近いと思います。でも、どっちかっていうとそんなピリピリした・・もちろん試合の時はすごくピリピリするんですよお互い。で、あんまり喋んない。



羽生
でも、そういうわけじゃなくて一緒に同じようなところを目指して、同じような舞台を目指して、同じような場所を目指して試合闘って来た戦友というか。
もちろんすごい先輩で、戦友なんて言うのは失礼かも知れないですけれども、でも、多分町田選手も同じような事を言ってくれると思ってます。

 
Q.引退は薄々もしかしてという?
 
羽生
うん。その感覚はありました。
昨シーズンかな、もうオリンピック終わったあと、まあ、世界選手権あって、まあその時に「僕はアスリートを引退します」とか言う発言があって、「え!」って思って、あ、でも「これからアーティストになります」って言ってたんですけど、でもなんかその時にもう既になんか1つの区切りというかそういう感覚はあったんじゃないかな、と僕の中では思うんですね、まあ彼の心が分かる訳じゃないですけども。






羽生
でも、やっぱりそうやって自分のスケートを追及した結果、彼は今が引き時だっていう風に多分思ったんだと思いますし。

でも僕たちは多分、町田選手のお陰で演技に対しての気持ちだとか、スケートに対する気持ち、そういうものが明らかに変わって行ったと思います。

だからこそ、本当に町田選手が引退した事は非常に非常~に悲しいというか、寂しいというか、そういう思いもあると共に素直に「お疲れ様でした」というか、「本当に今までありがとうございました」っていう気持ちも僕の中にはあります。




リンクを見つめて、うん、と一度頷いて去って行った町田くん。

この時、いつか来る羽生くんの時を重ねて見ていた私でした。



次のは、2014年の世界選手権で飛び出した羽生くんを「ぶっつぶす」発言。
それについての質問に答えている町田くんです。


ふうせんさんTwitter 動画


Q.世界選手権のあとに「ぶっ潰す」なんて言葉もありましたけど?
 



羽生「まあ、あれだけですよね」
 
町田「あれをね」 
 
羽生「あそこだけピックアップされた結果ですよね、あれ」
 

町田「あれをー、そうだね。あのー、過激に聞こえてしまって」
 
羽生「そうそうそう。そこまで過激じゃなかった」



町田
「語弊があるんですよ。でもまあ、半分冗談で半分本気で、本当に、それこそ切磋琢磨出来たら、凌ぎを削るような試合を来シーズン出来たらなと思っています」





次は先日のプロフィギュアスケーター引退にあたっての町田さんのコメントです。
number記事より。

「フィギュアスケートは総合芸術」
氷上の哲学者・町田樹、最後の演技。

posted2018/10/10 

「ファンの皆様、オーディエンスの皆様、今日このような多くのかたがたに見守られて引退公演をできる私は、世界一幸せなスケーターだと思っております。ほんとうにありがとうございます」

「ジャパンオープンという競技会でしのぎを削ったスケーターをはじめ、世界では日夜、選手やプロスケーターが戦っています。血のにじむような努力をして戦っています。 立場は異なりますけれども、私もこの愛するフィギュアスケートのために明日からさっそく精進をかわらず続け、私も戦い続けたいと思っております」

「学業とプロスケーターとしての活動が両立できないのであれば、いつでもプロスケーターをやめる覚悟で毎年、毎作品を演じてきたつもりです」

 今春からは慶応義塾大学と法政大学で非常勤講師として教壇に立つことになり、さらに多忙をきわめることとなった。なので「キャリアを一本に絞るべきとき」と感じ、引退を決めた。生半可に掛け持ちをしないのも、町田らしかった。

「このスーパーアリーナが満員になる、ほんとうに幸せなことだと思います。選手、プロスケーターをみなさんの力で支えて、応援してあげてください。フィギュアスケートをブームではなく、文化にみなさんの力で変えていってほしいと思います。これが私のフィギュアスケート実演家としての、最後の願いです」

(Number webより抜粋)




    ☆☆☆☆☆☆

町田くんが、選手として引退を発表したのは14年の全日本のエキシのあと世界選手権の代表発表のときでした。

羽生くんは、フリーのあと尿膜菅遺残症の手術のために緊急入院しその場にいませんでした。

長年、共に闘ってきた「戦友」の最後の場に立ち会えなくて、また色々な思いが浮かんで羽生くんはいま病院で泣いているんじゃないかなって思った事でした。


町田くんは、私が羽生くんのファンになった2012年はそんなに気にして見ていた選手ではなかったんです。

ですが、その次のシーズンになると突然彼は“覚醒”します。

スポーツ選手から急にアーティストになったようで、その演技は一篇の詩を謳い上げるかのようなものに変わりました。

「ティムシェル」発言が出てみんなの頭に大きなクエスチョンマークを浮かばせたり、町田樹節全開になって、こんなに惹き付けられる選手だった?ってびっくりしました。

そして、2014年突然に現役選手から引退。

丁度大学の卒業の学年で大学院に進んでいくにあたり、学業とスケーターの両立はできないという判断だったと思います。

今回もプロスケーターからの引退は、大学の非常勤講師との両立が難しいとの理由です。

私たちにとっては本当に惜しいと思うのですが、彼はいつも潔く我が道を選択して進んでいくのですね。

今後は、彼が望む“フィギュアスケートを文化に”という流れになっていくといいなと思います。

羽生くんもきっと同じ思いでいると思います。




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◆お写真は動画からスクショさせて頂きました。